ロコモ症候群は、高齢者だけの症状ではない
突然ですが、あなたの子どもはちゃんとしゃがめますか?また、フラつかずに片足立ちができますか?「そんなこと、気にしたことがない」という場合は、子どもができるかどうか試してみてください。
実は今、子どもたちの体に「異変」が起きているのです。特に基本動作である「(1)片脚立ち左右5秒間ずつ」「(2)肩を180度挙上」「(3) しゃがみ込み」「(4)体前屈」についてチェックしてみましょう。(1)ではバランス、(2)~(4)では身体のかたさを調べることがでいます。このうち 1つでもできないと、何らかの運動器機能不全を有していることになり、運動器機能調整力不足の状態にあるといえます。こうした状態を放置したまま成長する と、高齢者に多い「ロコモティブシンドローム(ロコモ症候群/運動器症候群)」になるリスクが高くなると専門家も危機感を募らせているのです。
ロコモ症候群は、運動器の病気や老化によって、骨や筋肉、関節などが衰えることで引き起こされるため、これまでは高齢者の症状として考えられてきま した。しかし、最近では「子どもロコモ症候群」と呼ばれるように、子どもに対しても「ロコモ」という言葉が使われることが増えてきています。
子どもの生活習慣は、親が影響。まずは大人が健全な生活を目指す
子どもにロコモ症候群が増加している最大の原因は運動不足です。特に、パソコンやゲーム機の普及によって、子どもが室内で動かずに遊ぶようになった ことが影響しています。また、食生活の乱れも原因の一つです。核家族化が進み、両親が共働きとなり3食をしっかりと食べるという習慣が薄まってきているよ うに思われます。
そして、低栄養・痩せ過ぎも問題です。メタボに対する誤解もあり、痩せることが良いことだとして、骨量を蓄えなければならない小学生高学年にまでダ イエットが入りこむようになってきました。こうした状況で危惧されるのは、生活習慣が改善されないまま大人になり、運動器疾患である骨粗鬆症などの「ロコ モの予備軍」を増やしてしまうことです
では、子どものロコモを予防し、健康な体を維持するには、どのような対策をすれば良いのでしょうか?
■適度な運動を習慣にする→運動していれば運動器が衰えることがありません。最高の予防法です。
■正しい生活習慣を身につける→バランスの良い食事をし、やせすぎや肥満を予防。夜更かしをしない正しい生活習慣を送ることによって、体に余計な負担がかかることを防ぎましょう。
当たり前のことですが、子どもの生活習慣は、親の生活が直接影響します。まずは大人が健全な生活を目指すことが重要といえるでしょう。
http://getnews.jp/archives/667031