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新潟・沼垂にみそ・漬物直売店

■日本食の魅力を県内外にPR

新潟市中央区の沼垂(ぬったり)地区に発酵食品文化を発信する拠点が誕生した。1905(明治38)年創業のみそ・漬物メーカー、峰村商店が大正時代に 建てた醸造蔵を直売店に改築したもので、みそを量り売りしたり漬物やこうじドレッシングなどを購入・試食したりできる。みその漬け込み体験や料理教室など も計画中で、同社は日本食の魅力を県内外に伝える観光名所に育てたいとしている。(臼井慎太郎)

◆年商1億円目指す

直売店の面積は約75平方メートル。中央に日本酒の升をイメージした木製カウンターが置かれ、むき出しの梁(はり)に取り付けたスポットライトで照らされた店内は落ち着いた大人な雰囲気だ。

カウンターでは、同社が国産の大豆と米こうじで製造した赤みそと白みそを100グラム108円で量り売り。ズラリと並ぶたるには約15種類のみそ漬が並ぶ。

オレンジ、緑、紫、黄土色の屋号を白地に配置した特大のれんにも目が引く。同じデザインの包装紙も作り、贈答品のニーズにも応える。同店全体で年間1億円の売り上げを目指す。

問屋に卸していた同社が直売に踏み切った背景に、食生活の多様化に伴うみそ市場の縮小傾向がある。農林水産省によると、昭和48年に78万トンあったみ そ生産量は平成19年には48万トンに減少。メーカー間の競争激化でスーパー向けみそ価格も低下し収益を圧迫されてきた。

◆食卓への提案強化

支援に立ち上がったのが、県内と東京でこうじ専門店「古町糀(こうじ)製造所」などを運営する和僑商店(新潟市中央区)を起業した葉葺(はぶき)正幸社長(41)。葉葺社長は、峰村商店を全額出資子会社とした平成25年12月に同社社長に就き、経営陣を一新した。

打開策の一つが直売店だ。ここで販売するために、こうじ原料のドレッシングやかつお節・昆布などをブレンドした和風だしなどの新商品を開発した。

店では、みそ漬を載せたご飯にだし汁をかけるなどの食べ方も提案している。葉葺社長は「みそ汁と合わせて、だしなどの調味料も提案すれば家庭の食卓に峰村商店が登場する頻度が増える」と話す。

直売店の隣にはもう一つの蔵を改築し、こうじドリンクなどを売る「古町糀製造所蔵座敷店」も開店。相乗効果で集客力を高める。

◆観光名所にも

沼垂地区は古くからみそやしょうゆなどの発酵食品製造が盛んで、昭和初期に40軒以上の醸造蔵があった。直売店前を走る栗の木バイパスが昭和43年に着 工される以前には「栗の木川」が流れ、輸送の便が良いことから両岸に醸造業が栄えた。今は7軒に減って発酵文化継承が危ぶまれている。

観光客の誘致力を高め伝統食を伝承する活動は喫緊の課題だ。

栗の木バイパスを挟んで向かいにある老舗蔵元、今代司(いまよつかさ)酒造も和僑商店が50%出資、葉葺氏が会長を務める。酒蔵見学などで年約1万5千人の観光客が訪れる今代司と新しい直売店を結びつけ、みそ製造見学など観光素材を増やす構想も温める。

葉葺氏は一帯を「沼垂 醸(かも)す地区」と命名し、新潟を代表する観光地に育てたいと意欲を燃やしている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140905-00000015-san-l15

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