子ども・子育て支援の政策実現に努力してきた私には、とても悲しいニュースが、このところ、いくつか目につきます。
日本は、世界で一番、子どもの比率が少ない超少子社会になっています。
その原因のひとつに、子どもや子育てに対する、社会の冷たい目があると思います。
目についた記事のひとつは、「保育園は迷惑?」というものです。騒音などへの懸念から、保育園の建設が、地元住民の反対で難航するケースが相次いでいる、 というものです。子どもの声がうるさい、送迎時の車による渋滞や事故、路上駐車が困る、ということです。子どもは、声を出して遊んで当たり前、車の送迎に ついては、話し合いで解決できないのでしょうか。
気になって調べてみたら、さいたま市で、保育園の建設計画が撤回されたという記事もありました。保育園は迷惑施設としか思われたいないのではないか、とあ ります。福岡市でも、認可保育所の建設が、送迎車の交通整理や目隠し設置などの案で折り合えず、白紙撤回された、ということ。
話し合いでうまくいったケースとしては、町田市の認可保育園で、子どもの声が聞こえにくいように園庭を最大2.6メートル掘り下げ、住宅に面した園児用の 部屋には窓をつけないなどの配慮をした。開園後も、職員が周辺の雪かきをするなど、地域に溶け込む努力をしたり、餅つきの会場に園庭を貸したりして、地元 とのよい関係を作ったそうです。
保育園の他にも、公園での子どもの声がうるさくないように、川崎市の公園に「よいこは、しずかにあそべます。おおごえでさけばないでね!!」と張り紙が掲示されている、という記事。
また、杉並区の公立小学校では、登校時の校門でのあいさつが、住民からの苦情で、自粛されたり、校庭で放課後遊ぶ声に苦情が寄せられている、ということで す。子どもが減ってきて、身近で子どもを見ることが少なくなったことも、こうした苦情の背景には、あるのでしょうか。せっかく生まれてきた子どもたちが、 のびのびと声を出して遊べるように、子ども達の施設を、地域で受け入れられるように、もっともっと大人の努力が必要だと思います。
http://blogos.com/article/92152/