突然、激痛に襲われる「痛風」。痛いだけと思ったら大間違い、腎臓を傷めるなど深刻な事態に陥ることに。特に症状がない場合が要注意だ。
痛風対策の選択をしっかり紹介。
●痛風とは
ある日突然、腫れを伴う痛みが関節などに起こる。最もよく現れるのが親指の付け根の関節。くるぶしやひじ、耳たぶなどに起こることもある。
特に治療を行わなくても、1~2週間ほどでおさまる。ただし、何も対処をせずに放置していると、根本的な解決にはならない!
痛風の原因は、細胞の活動の結果出てくる老廃物「尿酸」。尿酸が体内で結晶になり、その結晶がはがれ落ちたときに炎症がおこり痛みを引き起こす。
痛風は、体内の尿酸が多すぎる状態「高尿酸血症」が続くと、起こりやすくなる。血液検査で「尿酸値」が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症とされる。
●悪い選択 (バッドチョイス)高尿酸血症が引き起こす病
高尿酸血症を放置すると、痛風以外にもさまざまな病気を起こす。
特に注意が必要なのが「痛風腎」。腎臓の中に尿酸の結晶がたまることで、腎機能が低下し、腎臓病を引き起こす。進行してしまった場合は、透析治療が必要になることも。
他にも尿酸の結晶が尿路につまり激痛を引き起こす「尿路結石」などがある。
高尿酸血症でも痛風をまったく起こさない場合もあるが、尿酸値が高いのに気づかず、治療をしないまま放置されると、重症化するリスクが高くなる。
●チョイス 減量
高尿酸血症の治療で大切なのが「生活改善」。中でも「減量」が重要だ。肥満度が高いほど、高尿酸血症の頻度が高くなるが、これは、内臓脂肪がインスリンの分泌を増やし、増えすぎたインスリンが尿酸の排出を妨げることなどが原因と考えられている。生活改善と共に、必要に応じて尿酸値を下げる薬を使用する。
●悪い選択 (バッドチョイス)治療の妨げ
アルコールと糖分の摂取は、尿酸値を増やす「悪い選択」。
アルコールを摂取すると、肝臓で分解する際に尿酸ができてしまう。そのため、高尿酸血症の人はお酒を控えることが大切だ。
糖分の中でも「果糖」を摂取すると、体内で尿酸が多くできると言われている。清涼飲料水などには果糖を含む糖分が多く含まれているので、糖分のない水やお茶がおすすめ。
NHK「チョイス」2014年4月19日(土)放送分
http://news.goo.ne.jp/article/choice/life/choice-20140419-c-001.html