(自動販売機はなくなりますし、ワゴンサービスのない「こだま」にもご用心)
お水を常に携帯しておくことは、高齢者にとって欠かせないもののひとつです。
薬を飲む時はもちろんですが、水を飲むことは心の安心にもつながるので、イライラやドキドキすることがあったら、「水を一口」は健康管理の基本として習慣づけておくのがよいと思います。
それ以外にも、高齢者は特に、水分補給を定期的にとる習慣を身につける必要があります。とりわけ移動の時は、「ちょっと買ってくる」とはいきません。高速道路での移動の時もバスの中ももちろんですが、遠出をする時の電車移動が一番問題でしょう。途中下車ができない新幹線はこれまで、必ずワゴンサービスの車内販売と自動販売機があるから安心と思っていましたが、昨年から東海道・山陽新幹線の一部車両から飲料水の自動販売機が撤去され、「こだま」の車内販売のワゴンサービスもなくなりました。
こうしたことは、全国の高齢者の耳にどのくらい入っているのかが、不安になりました。新幹線に乗っている乗客にはアナウンスがあるのですが、実際、私は久しぶりに「こだま」を利用してドキッとしました。「あ、そうだった!」という焦りで汗が出てくるのです。いつでも飲める水がないという不安です。
私には若い世代の方が、ペットボトルの水を持ち歩いていることが多いように感じられます。水分補給の習慣を身につけているのは高齢者より若い世代のようです。特に男性の高齢者が、水を持っていないのが目立ちます。旅行の時は妻が同行して、ご主人の水分も用意しているのかもしれません。ひとりの時に水を持っていらっしゃらない高齢男性が多いような気がします。
昔はみな水筒を携帯しておりました。このごろは、オシャレなデザインのものが販売されているのですが、そういうエコ的な習慣も、若者の方が先に身につけているように見えます。飲んだら捨てられ荷物が軽くなる分、高齢者にはペットボトルの方が便利です。ペットボトルが開発されて久しいですから心境はわかりますが、だんだん買えない環境になってきていることに、用心が必要です。
特に新幹線は、満席の時などワゴンが目的地に着くまでなかなか売りにこないことがあります。私は最近、東京から郡山までとうとうワゴンが来なかった経験がありました。水を持ってなかったというより、ギリギリで飛び乗ったのですが、お腹なかもすいてまいりました。グリーン車でなければ、何度もワゴンが来ないこともありましすし、商品の売り切れも多くなりました。
トイレもスペースが広くなり様々なサービス(ベビーベッド付き、座イスを降ろすのも自動です)など付加価値が増えた分、昔より数が少なくなったような気がします。乗ってからいつでもすぐにトイレが使用できるとは限りません。
これからは高齢者用のダイパー(おむつ)の性能やデザイン性を開発していく必要があると思います。薄手で吸収性が良い製品などは、女性の方がよく知っているでしょうから、こういう業界こそ女性の活躍があるべきでしょう。高齢者のロールモデルのような方が男女とも現れることを期待しています。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=94458</p>