[ カテゴリー:医療 ]

実は身近な 統合失調症「どんな病気?」

統合失調症はおよそ120人に1人が発症する脳の病気。幻聴・妄想などの症状が特徴。慢性疾患だが回復が見込める病気なので、早い時期に適切な治療を受けることが大切。

1.統合失調症とは
統合失調症は脳の働きの一部に異常が起きる病気です。脳の中でさまざまな情報のやりとりを行う神経伝達物質が、過剰に分泌されたり減少したりすることで目や耳からの情報を正しく処理できなくなり、脳に混乱が生じます。ほとんどが15~35歳という若い年代に発症するのが特徴の一つで、およそ120人に1人の割合で発症するといわれており、それほど珍しい病気ではありません。
病気の根本的な原因はまだよくわかっていませんが、生物学的要因からくる“病気の起こりやすさ”と、対人関係や生活の大きな変化によるストレスなどの心理・社会的要因の両方が絡み合って関わっていると考えられています。

2.経過と症状
統合失調症は慢性疾患なので、長期にわたって治療を継続する必要があります。また、病期で症状や治療法が異なり、症状や経過、回復までの期間は個人個人で大きく異なります。経過の典型例としては、前触れとなる前兆期には「夜、眠れない」「朝、起きられない」「不安や焦り、イライラ」などの症状があり、対人関係でトラブルが頻繁に起こることなどがあります。急性期には、陽性症状と呼ばれる激しい精神症状が起こります。主な症状には幻覚と妄想があり、「お前はだめな人間だ」などの幻聴が聞こえたり、「誰かに監視されている」などあり得ない状況について強い確信をもち異常行動をとることもあります。急性期に使い果たしたエネルギーを補充すると考えられているのが消耗期で、この時期には「引きこもる」「感情表現が乏しくなる」「考える力が低下する」などの陰性症状が見られます。回復を焦らずに十分な休養と規則正しい生活を心がけることが大切です。また、どの時期にも共通して認知機能障害が見られます。治療を続けることで、回復期には徐々に快方に向かっていきます。

3.受診の勧め
統合失調症の患者さんは、自分が病気であるという認識(病識)を持つことはほとんどありません。家族や周囲の人が早く症状に気付き、精神科や神経科などの専門医を受診させることが大切です。最近は、新しい薬が登場するなど薬物療法が進歩しています。また、デイケアをはじめとする社会的な支援制度が充実してきました。治療を受けると症状の多くが改善できますが、ほうっておくと急性期が長引いてしまうだけでなく、回復も難しくなってしまいます。重症化を防ぐためには、できるだけ早く治療を受けることが大切です。

NHK「きょうの健康」2013年12月02日放送分

http://news.goo.ne.jp/article/kenkotoday/life/kenkotoday-20131202-h-001.html

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