はじめに
日々の生活で皆さん「におい」について気を付けているかと思います。なかでも臭いで一番気になるのは、「おなら」ではないでしょうか?
音が出てしまうだけでも恥ずかしいのに、さらにくさいなんて最悪!と思いますよね。そこで今回は、くさいおならを防ぐための食生活について説明します。
おならの基礎知識
おならの仕組み
「おなら」とは、腸にたまったガスが体外に排出される生理現象です。誰もに起こることなので、おならが出ること自体は避けるべきことではありません。
おならとなるガスの原因としては、
- 飲み込んだ空気
- 血液が拡散したガス
- 食べ物を分解した時に発生するガス
などがあります。
ニオイの原因
おならの嫌なニオイの原因としては、主に以下の3つに分けられます。
- 食べ物
- 悪玉菌の増加
- 胃腸の働きが悪い
食べ物
おならの食べ物による発生源としては、「発酵型」と「腐敗型」の大きく2つに分けられます。
よく「食べるとおならが出やすくなる」と言われているサツマイモなどは、「発酵型」の食品で、豆類やいも類など炭水化物系が分解される時に発生します。しかし、発酵型は二酸化炭素やメタンが中心であまりくさいガスではありません。
一方、「腐敗型」のガスは名前の通り何かが腐ったようなニオイが特徴で、卵や肉などの動物性たんぱく質が分解される時に発生します。タンパク質は分解されると、アンモニアや硫化水素などを発生し、これらがニオイの原因となります。
悪玉菌の増加
腸の中には「善玉菌」と「悪玉菌」がいます。悪玉菌が増えると、おならがくさくなると言われています。炭水化物などを取っていれば、善玉菌増えますが、肉中心の食生活をしていると、悪玉菌が増えてしまいます。
胃腸の働きが悪い
胃腸がの働きが弱まると、消化の活動も弱まり、腸内にガスがたまりやすくなってしまいます。胃腸の働きは、食べ物のほか、ストレスを受けることで弱まることがあります。
さらに、食べ物をよく噛まずに食事をすると、腸内での消化に時間がかかってしまいます。時間がかかるほどガスの発酵が進むので、くさいおならになりやすくなってしまいます。
おならを臭くする食べ物
卵や肉
卵や肉などを体内で分解すると、アンモニア、硫化水素、インドール、スカトール、揮発性アミンなどの、ニオイの素となる成分が発生します。また、タンパク質の分解には悪玉菌が活躍するので、悪玉菌の増加も促してしまいます。
玉ねぎやニンニク
ニンニクや玉ねぎは硫黄分を多く含んでいます。にんにくや玉ねぎを食べ過ぎたときにも、アンモニアやインドール、硫化水素が発生して悪臭の原因になってしましまいます。
くさいおならを防ぐ食生活
悪玉菌を減らす
悪玉菌の割合を減らすことで、ニオイを抑えることができます。具体的には、善玉菌の「乳酸菌」を増やすことです。
牛乳やヨーグルトなどの乳製品の他にも、キムチ・浅漬などの漬物や、味噌・醤油などの発酵食品に多く含まれています。これらの食品や乳酸菌サプリなどをうまく摂取すると、善玉菌を減らすことができます。
ガスの交換を促す
腸内にガスを溜めてしまうと、ガスが発酵し、くさくなってしまいます。そのため、ガスの交換を頻繁にすることで、腸内にガスを止めておかないことも重要です。
たとえば、姿勢が悪くなっていると肺からのガス交換の効率が落ち、ガスがたまりやすくなってしまいます。
排便時にガスも出してしまう
排便時には便と一緒にガスが出やすくなっています。排便時に、ガスも一緒に出してしまうと、ガスの交換も効率的に行えるでしょう。人前でおならはなかなかできないので、おならをしても大丈夫なトイレですると、恥ずかしさも軽減できてオススメです。
便秘を解消する
便秘の時にはガスが腸内にたまりやすく、くさいおならの原因となってしまいます。食物繊維を多く摂取し、排便を促すようにしましょう。それでも排便がうまくいかない場合は、薬などを使って出してしまうと良いでしょう。
ストレスを溜めすぎない
説明した通り、ストレスを溜めてしまうと腸の働きが弱くなってしまうことがあります。ストレスが溜まっているなと感じたら、腸のガス抜きだけでなく、心のガス抜きもするようにしましょう。
消臭効果のある食べ物をとる
消臭効果のある食べ物を食べて、直接ニオイをなくすという方法もあります。とくにポリフェノールは消臭機能があるので、お茶のカテキンを摂取するようにすると効果的です。
ほかにも、「トレハロース」にも消臭効果があり、マッシュルームやニンジンの葉などに含まれています。
注意点
おならを出すのは恥ずかしいと思う方も多いと思いますが、おならを我慢すると、血液などに乗って体内を循環するそうです。
本来排出すべきだったものが体内に残ってしまうので、体に大きな負担をかけてしまいます。おならを出すのを我慢しすぎないよう、ガス抜きできるタイミングを見つけたり、ガスを出来るだけ発生させないよう工夫をしましょう。
おわりに
ニオイの気になる「おなら」の原因や対策を紹介しました。「音でばれなかったのに、臭いでバレた…」なんてとても恥ずかしいですよね。くさいおならが出る時に、体に良いことはありませんので、体調のチェックとして確認してみるとよいでしょう。
(image by PresenPic)