朝食ブーム、ハワイアングルメブームなどが相まって、大人気のパンケーキ。続々と専門店がオープンし、都内の有名店では2時間待ちも当たり前だ。一方で、身近な材料で手軽に作れるのも魅力の一つ。食事に、デザートにと、さまざまにアレンジして手作りならではの味を楽しんでみては?(榊聡美)
混ぜて焼くだけ
「パンケーキは手軽に作れるので、お店の味を再現しやすいんですよ」と話すのは「ベターホームのお料理教室」渋谷教室講師、吉田栄子さん。
材料は家庭にある身近なもので、作り方も「混ぜて焼くだけ」と簡単。ちょっとしたコツで、お店顔負けの仕上がりになるという。吉田さんにポイントを教えてもらった。
ふんわり、しっとり仕上げるため、生地にヨーグルトを加えることを勧める。
「欧米ではバターミルク(バターを製造するときに出る乳清)を入れるのが主流。リコッタチーズ(乳清から作られる低脂肪のチーズ)を使う有名店もあります。いずれも日本では入手しにくいのでヨーグルトで代用します」
「ふっくら膨らまない」「きれいな焼き色がつかない」。失敗しやすいこの2点をクリアするには、まず粉と水分を混ぜる際、混ぜ過ぎないこと。そして、一番大事なのが焼き方だ。よくあるのが焼き色がまだらになった「虎柄焼け」。これは加熱ムラが原因だという。
フッ素樹脂加工のフライパンなら油は引かずに。ただし、フッ素樹脂が取れかかっているものや鉄製のフライパンは薄く油を引く。その場合、均一にしっかりとペーパータオルで拭き取る。
弱火でフライパンを温めたら、一度ぬれぶきんの上に置くのが定石だが、すぐにコンロに戻してはダメ。
「『ジューッ』という音がしなくなったら、そのままの状態で生地を流し入れます」
弱めの中火に掛け、約2分ほどでプツプツと気泡が開いてくる。生地から炭酸ガスが出たもので、全てはじけてしまうと、ふっくら焼けない。4、5個を目安に裏返すといいとか。
食事にデザートに
こうして、黄金色に焼き上がったパンケーキは甘みがほとんどないので、食事にもデザートにも自在にアレンジが楽しめる。
食事には野菜をたっぷり添えて「エッグサラダ仕立てのパンケーキ」に。ポーチドエッグは目玉焼きに代えてもOK。
フルーツを彩りよく組み合わせ、ココナツソースをかければ、「ハワイ風」のデザートに変身する。
「反対に『バターとはちみつ』のようなシンプルな食べ方の場合は、生地に溶かしバターを20グラム程度入れるといいですよ」
このように、パンケーキそのものも味の変化をつけやすい。ココアパウダーや野菜ジュースを加えたり、ざく切りにしたバナナを混ぜたり。また、水分量を加減すれば、厚みや食感も変えられる。
作り慣れてくれば、自分流のアレンジは際限なく広がる。
さらに、パンケーキは冷凍保存もできる。時間のあるときに焼いて冷凍しておけば、朝食やおやつに重宝すること請け合いだ。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130317/trd13031707530001-n1.htm
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