喪中はがきのデザインに変化が起きている。従来は図柄がないか、あっても控えめなものが定番だったが、最近は明るい色彩や凝ったデザインがお目見え。「故人の人柄に合ったものを作りたい」という家族の意向が背景にあり、亡くなった人の趣味や人柄をしのばせるものもある。差出人の気持ちに折り合いをつける一助にもなっているようだ。
喪中はがきは本来、身内の不幸と「新年を祝う気持ちになれない」という気持ちを伝え、年賀状を出さない欠礼をわびるものだ。
従来は控えめな図柄のものが多かったが、06年ごろから全国的にデザイナーらが個性を打ち出すようになってきたという。千葉県市原市の印刷店「総文堂」が今年用意したデザインは、青空を背景に、雪の丘に木が1本だけ立っているものや、星空をネコが見上げるものなど42点。色みを抑えた定番品もあるが、注文の半数は新デザインへのものだ。
同店で購入した客からは「まだ気持ちの整理がなかなかついていなかったのですが、はがきを手にして亡くなった主人が背中を押してくれているような気持ちになりました」との声も寄せられたという。
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