国立循環器病研究センター(大阪・吹田市)の研究グループが23日、がんの転移を抑える治療法を開発したと発表した。世界で初めての方法だという。
センターによると、世界で初めて開発されたがんの転移を抑える治療法は、心臓から分泌されるホルモンを人工的に合成し、投与する。通常、血液中にあるがん細胞は血管を通過して転移するが、心臓ホルモンを投与すると血管が保護され、がん細胞が通り抜けることができないため、転移を減らせるという。
これまでに肺がんの手術を受けた患者90人に使用したところ、2年後の再発率が4.5%と、何も使っていない場合に比べて再発の可能性が5分の1以下に抑えられている。
新たな治療法はあらゆる種類のがん転移の抑制に有効で、抗がん剤の副作用も抑えられるとして、研究グループは保険での診療ができるようさらに臨床試験を進める方針。
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