2012年8月14日未明、日本全国で金星の前を月が横切る「金星食」が起こる。23年ぶりの好条件で、次にこうした金星食が見られるのは半世紀後だという。国立天文台が特設サイトを用意して観測に役立つ情報を紹介している。
金星食は石垣島などごく一部の地域を除く全国で観測できる。ただし東の空の低い位置で起こるため、山やビルなどがあって視界を遮られると難しい。福岡は2時41分から、東京は2時44分から、札幌は2時47分から観測できる。2012年5月に大いに盛り上がった金環日食(関連記事)などと異なり、今回は特別な道具は必要とせず、肉眼で眺められる。
国立天文台によると、もしデジタルカメラで撮影する場合はズーム機能をなるべく望遠側にし三脚などに固定して手ブレを防ぐとよい。デジタルズームは画質が劣化するので避け、シャッタースピードは速めにする。絞りの値を大きく設定し、露光はかけすぎないようにしたうえ、ピントはできれば「無限遠」に合わせる。無い場合には「遠景モード」などを試すとよいという。
さらにもし望遠鏡を使える場合は、目でのぞく部分にデジタルカメラや携帯電話のカメラを当てて撮影すると月や金星を拡大して写せる。
天候が悪い場合は?
一方、天候などの問題で観測できない人向けには、気象情報会社ウェザーニューズがインターネットや衛星放送で24時間放送、配信している番組「SOLiVE24」で金星食を生中継する。14日は南からの湿った空気と前線の影響で全国的に雲が多くなるという。番組では金星食が観測できそうな地点を選んで中継する予定。パソコンからはWebサイトで、スマートフォンからはアプリケーションで閲覧できる。
http://news.goo.ne.jp/article/niftybusiness/business/niftybusiness-bm-27569.html