■「絆絶やさず地球守ろう」
「震災でできた絆を絶やさずに、これからも協力してみんなの故郷・地球を守っていきましょう」
「リオ+20」のイベント会場で18日(日本時間19日)、宮城県亘理(わたり)町立逢隈(おおくま)中学3年の池田由佳理さん(15)が英語でスピーチした。
小学4年のときから、流通大手「イオン」の環境教育プログラム「イオンチアーズクラブ」に参加。環境省やイオンが主催するリオのイベントで、東日本大震災で被災した子供の声を伝える代弁者となった。
「日本代表」との思いから、赤い浴衣とかんざしで臨んだ池田さんの訴えに、各国の政府関係者や地元のリオっ子たち約200人が、真剣に耳を傾けた。
震災では池田さんの家族も自宅も無事だったが、いつもにこにこ笑顔で畑で取れた野菜をくれた親戚1人を津波で亡くした。
「電気や水など当たり前のように使っていたものがなくなり、自分がいつも便利な生活をしているかがわかりました」。スピーチでは震災時の苦労を述べるとともに、「一瞬にして多くの人たちの命と家を奪っていった自然を初めて怖いと思いました」と自然への畏敬の念も加えた。
スピーチ後、緊張感から解放された池田さんは「習っていない英単語がいっぱいあったので大変でした」と照れ笑い。将来は看護師を目指しており、「ボランティアでもいいから環境活動にずっとかかわっていきたい」と志を新たにしていた。
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/education/snk20120620081.html