泌尿器科で子宮や卵巣の病気も診てもらえる?――。日本泌尿器科学会(理事長=本間之夫・東京大教授)が市民アンケートを実施したところ、泌尿器科へのこんな誤解が浮き彫りになった。同学会は「知識を持たないことが治療の遅れを招く恐れがある」と、8日に全国29都市で一斉に市民公開講座を開いて泌尿器科への理解を訴える。
泌尿器科は、主に排尿障害、腎臓や前立腺のがんなどを治療する。排尿の問題で生活に影響がある人が40歳以上の15%との推計があるほか、前立腺のがんや肥大症が急増している。だが、泌尿器科を訪れる患者は他科からの紹介が多く、認知度は低い。
そこで同学会は昨年7~8月、インターネットで10~90代の男女計3164人に調査した。泌尿器科で扱う臓器を聞いたところ、正解の「前立腺」「尿道」「膀胱(ぼうこう)」との回答が9割を超えた一方、同じく正解の「腎臓」は45%にとどまった。泌尿器科で扱わない卵巣、子宮を選んだ人もそれぞれ2割いた。
泌尿器科医は手術も担う外科医が多いのに、泌尿器科を「内科」と考えている人が45%だった。
講座の詳細は運営事務局(03・3263・5394)へ。
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