東日本大震災は、東北3県以外にも、大きな被害をもたらしました。茨城県もその1つです。
最大5メートル近くの津波に襲われた大洗漁港を取材しました。
(動画では一部、津波の映像が流れます。ストレスを感じた場合は視聴をお控えください)
2011年3月11日、最大4.9メートルの津波に襲われた茨城・大洗港。
その港には、いくつもの大きな渦が出現した。
大洗漁港からすぐのところに、「かあちゃんの店」がある。
漁師の妻たちが腕を振るう、大洗漁協直営のお店。
大洗町漁協女性部部長・高橋早苗さんは「震災後はね、テレビでいろいろ報道されたでしょ。だから、どうしたかなって。何人かお客さんも、義援金のつもりで来てくださったお客さんもいます」と話した。
震災から1年、今、風評被害に悩まされているという。
大洗町漁協女性部部長・高橋早苗さんは「長く話をしていると、思い出してきます。でも、泣いていられない。頑張らなきゃ。大洗の町、元気にしていくよ。かあちゃんの店から発信! ね、そういうこと」と話した。
また、風評被害は、漁港にも大きな打撃を与えている。
大洗漁港では、被害を受けた建物などもきれいに直り、競りが行われるまでに復興した。
大洗町漁協の漁師・大内庸敏さんは「見た目では、ずいぶん復興したなという感じは受けると思うんです、皆さん違和感ないと思うんです。わたしの気持ちとしては、全然、1年前と本当に変わったという気持ちは全然ないです。茨城の魚は持ってくるなって、みんな断って。売るに売れない」と話した。
魚の放射性物質の検査を行い、安全性をアピールし続けていても、原発事故の影響で、魚が売れないという。
大洗町漁協の漁師・大内庸敏さんは「原発事故の休業補償というよりも、皆さんが食べてくれて、われわれが仕事して…。魚を揚げて、食べて、買ってもらえるというのは、一番、われわれの生きがいにもなるんですよね。われわれ、本当にもう…、終わり。本当に、助けてくださいとしか言いようがありません」と話した。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20120311-00000994-fnn-soci