職場においては若手~中堅にあたるR25世代。「働き盛り」なんて言葉もあるけれど、実際のところ、僕らが働くうえでもっとも能力が高まるのって何歳ごろなんだろう? 職種によって異なるとはいえ、人間の能力は大別すれば「身体能力」か「知的能力」のはず。そこでサンプルとして、両者の象徴的な職業におけるトップ集団の全盛期を探ってみた!
まずは肉体エリートの代表として、今年度のプロ野球12球団の開幕スタメンの年齢を調べてみると、平均は29.9歳。より運動量の多いサッカーJ1の開幕スタメン平均は26.7歳。競技特性の違いもあるが、20代半ば~後半が身体能力のピークというのはイメージ通りかも。
それに対して、頭脳エリートの全盛期はいつ頃か。プロ棋士のデータを見てみると、囲碁の日本七大タイトル保持者の平均年齢は意外と若く32.2歳。将棋の七大タイトル保持者は、やや上の39.3歳だった。肉体に依存しない知的能力は30代がピークということ?
「人間の知能構造は、記憶力や瞬間的な計算力、運動能力などを左右する『流動性知能』と、マネジメント能力に相当する『統括性知能』、知識や経験に相当する『結晶性知能』の3種類によって成り立っています。流動性知能は18~25歳をピークに衰えていきますが、統括性知性と結晶性知能は年齢を重ねるほどに伸びていき、50代でピークを迎えるんです」と教えてくれたのは、脳神経科学を専門とする諏訪東京理科大学の篠原菊紀教授。
「立場によっても異なりますが、マネジメント的な役割が求められるビジネスマンなら、必要なのは頭の回転の速さより、深い経験と洞察に基づいた思考力や判断力です。ビジネスマンの脳(能)力の全盛期は50代といえるでしょうね」
ルールが複雑な現実社会のビジネスでは“年の功”が勝る領域が大きいということかも。将来の全盛期に力を発揮すべく、多くの経験を積んでおきたいものだ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111120-00000011-rnijugo-bus_all