中越地震(04年10月)の被害を受けた長岡市山古志地区で育てた米を、00年の噴火で全島避難した東京・三宅島の子どもたちに贈ろうと、今年から同地区でコシヒカリを育ててきた「三宅島の田んぼをつくる会」(星野勇会長)が29日、稲刈りをした。米は来月中に三宅島に送られ、学校給食に使われる。
中越地震で、当時避難中だった島民が同村に応援に駆け付けてくれたことをきっかけに交流が始まり、09年8月には同地区住民が島を訪れた。住民たちは島に田んぼがないことを知り、山古志のお米を食べてもらおうと、震災による災害残土が盛られた荒れ地を開墾して育て始めた。
この日、地区住民のほか、山古志の復興支援に携わる同市内の大学の准教授や東京からの農業インターン生も参加。無農薬のコシヒカリを、カマやコンバインで刈り取った。
星野会長(67)は「来年は三宅島の人たちにも田植えや稲刈りに参加してほしい」と呼び掛けた。農業インターン生の一人、東京都豊島区の本多紗智さん(28)は「山古志は地震から立ち直った自信を感じる。多くの人の希望になると思う」と話した。
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