宮城県産稲わらは、品質の良さや量の豊富さが人気で、汚染の可能性のある稲わらの使用が判明した6県以外にも全国各地で流通している。
コメどころの新潟県や山形県で宮城県産稲わらが流通していたのは、冬期間の気候の違いがある。宮城県はこの時期、好天が多く乾燥し、わらが乾きやすい。日本海側や内陸部は日照時間が少なく、良質なわらが品薄になり、春先の飼料として宮城県内から購入するケースが多いとみられる。
登米市の稲わら販売業者の男性は「登米のような平地の田園地帯は風の通りが良く、わらが良質と言われている」と指摘する。
福島県内に流通した理由について、全農福島県本部は「昨秋から冬にかけて福島県内は長雨が続き、県内で稲わらを調達するのが難しかったのではないか。宮城には規模の大きい業者があり、一度に大量購入できるのも理由の一つだろう」(畜産部)と推測する。
2000年に北海道や宮崎県で発生した口蹄(こうてい)疫の感染経路は中国産稲わらの可能性が高いと言われており、国産稲わらの需要が高まる契機になったという。
ただ、宮城県産稲わらも昨秋の天候不順の影響を受けて春まで乾燥できず、回収できないまま水田に残った稲わらがあり、今回の汚染につながった可能性もあるという。
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