東日本大震災の影響で福島県南相馬市から長岡市に身を寄せている避難者らが21日、長岡市山古志地区で、住民らと一緒に田植えをした。木籠(こごも)集落区長の松井治二さん(70)所有の田んぼ(約30アール)で開催。松井さんは「山古志は中越地震(04年10月)の後、みんな仮設住宅から通って農作業をしながら復興してきた。今年は収穫した米を南相馬に送り元気づけたい」と話した。
北部体育館などの避難者約10人と住民約60人が参加。避難者の宍戸(ししど)晃さん(76)は裸足で田植えをし、「小学生のころに実家の農作業の手伝いをしたのを思い出す。作業後の揚げ餅が待ち遠しかった」と懐かしんだ。25日に避難所生活を終えて南相馬市に戻る予定だが、「必ず山古志にまた来る。南相馬も山古志を見習って復興したい。一日も早くきれいな空気、海、太陽を取り戻したい」と話した。津波で自宅が浸水した佐藤フミさん(77)も参加。「足が悪いけど、今日はどうしても作業したかった。元気が出た」とうれしそうだった。
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