太平洋戦争の終戦間際にあった長岡空襲(1945年8月1日)の記憶を語り継ごうと、「第5回長岡空襲体験画展~油絵展」が、長岡市の長岡戦災資料館で開かれている。6月19日まで。
長岡市の旧市街地は米軍による無差別爆撃で1480人が犠牲になった。空襲体験画は、同館が06年から一般募集し、今回は油絵など24点を展示。助けを求める人を振り払い逃げた苦い思い出や、堤防に避難して燃え盛る長岡市街地を見てぼうぜんとする人たち、平潟神社の合同火葬のそばで泣き叫ぶ老女など、市民がそれぞれの空襲体験を描いている。
土手に避難する絵を描いた長岡市の窪田セツさん(79)は「今でもサイレンの音を聞くと、空襲警報や真っ赤な雲の間を悠々と飛んでくるB29(米戦略爆撃機)を思い出しつらくなる」としんみりした様子で語った。
◇懐かしい空間再現も
また、戦時中の茶の間を再現した4畳半の和室が資料館内に完成し、公開されている。灯火管制の黒い布をかけた裸電球や、開戦を伝える当時のニュースなどが聞けるラジオも設置している。事業費は約70万円。
そのほか、太平洋戦争が始まった真珠湾がある米ハワイ州ホノルル市のアリゾナ記念館から新たに提供された資料も展示されている。
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