5歳から11歳のワクチン接種 小児科医に聞く副反応や有効性は?
厚生労働省は21日、5歳から11歳の子どもに接種する新型コロナウイルスワクチンを特例承認したと発表しました。子どもたちのワクチン接種について、疑問点を小児科医に聞きました。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、子どもの感染も急増しています。新潟市教育委員会によりますと、新潟市内の小学校では1月に入り新型ウイルスの影響で休校した学校が1校、学級閉鎖をした学校がのべ48校となっています。
子どもへのワクチン接種について、保護者の反応は…。
【保護者】
「打たせたいと思います。自分も接種して安心感があるので、やっぱり安心できる材料は増えた方がいいかなと思うので」
「かかったときに、もしものことがあったときに(ワクチンを)打っていて安心感があれば心強い」
「やっていただい方が小学校の中でのまん延が防げるとか、そういった部分があるので、いい方向に捉えた方がいいのではないか」
感染予防のためにワクチンを接種させたいという一方で、ワクチンの副反応を心配する声も…。
【保護者】
「副反応に耐えきれるか分からないですよね、子どもの体が。僕は心配ですね」
子どものワクチンの副反応や有効性などについて、新潟大学小児科の齋藤昭彦教授に聞きました。
【新潟大学小児科学教室 齋藤昭彦教授】
「接種した場所が痛くなる、筋肉が痛くなって腕が上がりにくくなるという局所の反応と、全身反応として発熱・倦怠感などが起こります」
子どもも大人と同じような副反応が起きる可能性が高いということですが、大人と同じように予防の効果も期待できるということです。
【齋藤教授】
「(ワクチンが)重症化を予防するという効果は確認されていますので、子どもにおいても同様の効果が期待されると思います」
これまで子どもが新型コロナウイルスに感染し発症した場合、多くが無症状または軽症で済むとされてきましたが、オミクロン株によって感染が急増する中、子どもの重症化のリスクは高まるのでしょうか。
【齋藤教授】
「今のところ、子どもでオミクロン株による重症例の報告は受けておりません。しかしながら、感染が拡大し子どもの感染者が増えてくると、基礎疾患がある子どもにもし感染した場合、その感染が重症化する可能性があります」
5歳から11歳に接種するワクチンはファイザー製が特例承認され、早ければ希望者には3月頃から順次、接種が始まる見込みです。
【齋藤教授】
「ワクチンというのは積極的に予防する一つの方法。ワクチンのベネフィット(利益)とリスクを十分理解した上で、両親も本人も可能であれば理解して接種を進めていく体制が必要」
特に、基礎疾患などがある子どもは、かかりつけ医による個別接種が望ましいということです。また、ワクチン接種のメリット・デメリットについては日本小児科医会のホームページにも掲載されていますので、接種するかどうかの判断材料にしてください。