全国の消費生活センター等では、為替相場等が上がるか下がるかを予想する金融商品であるバイナリーオプション取引の相談が増加しており、特に20歳代の割合が高くなっています。相談事例をみると、SNSを通じて知り合った相手から「儲かる」などと勧められ、リスクを十分に理解しないまま、紹介された海外の業者と取引を始めるケースが多く、「業者に出金を求めても応じてもらえない」などのトラブルが目立っています。
1,消費者は、SNSを通じて知り合った相手から、「儲かる」などとバイナリーオプション取引を勧められます。
2,消費者が取引の開始を了承すると…
3,相手から取引サイトを紹介されます。
4,消費者は紹介されたサイトで取引口座を開設し入金しますが…
5,その後、取引口座から出金できないなどのトラブルが発生しています。
相談事例
「確実に儲ける方法を教える」と勧められて10万円を入金したが出金できない
SNSを通じて「バイナリーオプションで確実に儲ける方法を教える」という人と友達になり、「どのくらい儲けたいのか」「クレジットカードは持っているか」などといったやり取りをしたあと、相手から勧められたバイナリーオプションのサイトに登録した。すると相手から、「2万円から取引を開始できるが、10万円から始める人が多い。10万円入金するとボーナスが10万円つく」と説明され、10万円をクレジットカードで決済した。
その後、相手からの指示でSNSのグループに参加したが、どう対応してよいのか全くわからず、取引の操作方法等を確認しても返答がない。操作もできないのであれば出金してしまおうと思いサイトの規約を確認すると、「ボーナスも含めた入金額の3倍以上の取引がないと出金できない」と記載されていた。不信に感じてサイトのことを調べたところ、運営者は海外の無登録業者であることがわかった。解約し返金してほしい。
(20歳代 女性)
相談の特徴と問題点
海外の無登録業者との取引で出金トラブルになっている
取引すれば簡単に儲かるかのような勧誘が行われている
リスクを十分に理解せずに取引を始めている
消費者へのアドバイス
無登録業者との取引はやめましょう
勧誘をうのみにせず、リスクを十分に理解できなければ取引を行わないでください
不安に思った場合やトラブルになった場合は消費生活センター等に相談しましょう
※消費者ホットライン「188(いやや!)」番
お住まいの地域の市区町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。
本件連絡先 相談情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20191024_1.html