福岡市内の視覚障害者5団体が19日、西鉄福岡(天神)駅=福岡市中央区=のホームで、駅の構造や電車のドアの位置などを確認する体験講習会を開いた。視覚障害者がホームから転落する事故が全国で相次いだことを受け、5団体と市視覚障害者福祉協会、西鉄などが実施した。
同協会によると、弱視や中途失明などの視覚障害者8人を含む約30人が参加し、近年の訓練で最も規模が大きかった。参加者たちは約1時間半、点字ブロックに沿ってホームを歩き、改札から電車までの距離やホームの柱の位置、乗車する電車のドアの位置などを確認した。
市立心身障がい福祉センターの歩行訓練士は「白杖(はくじょう)を時折広く振って電車とホームの隙間(すきま)を確認する」などと、転落防止策を伝えた。
参加者の一人で、過去2回、同駅ホームから転落した経験がある南里英治さん(76)は「視覚障害者の中には、訓練を受ける機会のないまま自己流で歩いている人も多い。視覚障害者を見かけたら、積極的に声をかけてもらえるとうれしい」と話した。【林由紀子】
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