SKYMAXです。
もうすぐ、中越地震から10年になります。
もう、地震災害の爪痕はほとんど落ち着いたかに見えます。
本当はどうなのでしょうか?
鏡のように平らな新潟平野。
太平洋側のような地震も少なく、海岸線は穏やかな砂浜が広がる・・・
それが私たち新潟県民の想い描く新潟県の風景ではないでしょうか?
では、そんな新潟県にどうして、日本最大級の埋蔵量の石油や天然ガスが眠っているのか?
それは新潟平野の直ぐ下に、大陸からのプレートが大陸棚を押して形成された摺曲山脈があるからです。
地層の摺曲部分に石油や天然ガスが貯まっているのです。
柔らかい地層が押されれば摺曲するだけで済みますが、押される地層が固ければそこに断層を生じます。
これが新潟県の近くで起きる地震の基本的な仕組みです。
太平洋側の地震が沖合いの海溝付近で発生するのに比べ、新潟県の地震は比較的沿岸~内陸部に震源域があります。
これは津波の到着時刻が太平洋側に比べて桁違い早くいことを意味します。
しかも平坦な新潟平野は三条付近迄も津波の到達した記録があります。
東日本大震災の津波避難の体験談などは参考にすべきでほありません。
新潟県の津波到達時間は短いのです。
新潟県では先ずは『垂直避難』だと思います。
新潟県では液状化の危険性が高いことも特徴です。
新田とか、谷地等の地名は、かつての沼地を意味します。
液状化のリスクを十分に考慮すべきだと思います。
この本は中越地震の数年前に出版され、長岡の地震の可能性を的確に予言しています。
中越地震、中越沖地震が発生して、新潟県はひとまず地震の危機は去ったと思われがちです。
しかしそんなことはありません。
新潟県には日本最大級の原発があります。
たとえ停止したとしても、原子炉の中には燃料棒かあります。
核廃棄物があることにはかわりありません。
私たちに先ず必要なのは、原発の是非を巡る議論ではありません。
今、現在のリスクです。
原発の反対・賛成を問わず、新潟県の抱える地震災害のリスクを直視し、原発・廃炉・廃棄物とこの先、数百年単位で、子孫に安全に管理することをお願いすることにあると思います。
新潟県は他の県とは桁違いに高い地震リスクを背負っている県なのです。