SKYMAXです。
私がパンスターズ彗星を撮影しょうと準備をしていると、何人もの方から声を掛けられます。
もちろん、皆さん悪気はないことは百も承知なのですが、私はそのような皆さんに対し、望遠鏡を見せて差し上げることも、彗星の説明をして差し上げることも出来ません。
明るい彗星は太陽の近くに見えます。
従って太陽が沈まないと、彗星を観測しなければなりません。
ところが、彗星も太陽同様に西の地平線に沈んでいきます。
日没直後は、彗星の高度が高くても、空はまだ明るく、彗星は見れません。
日没から約30分経過すると、ようやく空は暗くなってきますが、今度は彗星が低くなります。
大気によって減光され、彗星の見かけの明るさは秒単位で暗くなっていくのです。
夕方の彗星観測はまさに時間との戦い。
秒単位の作業が文字通り明暗を分けます。
そんな時に一般の方から話し掛けられても、十分にお応えする事は難しいのです。
私は科学館や文化センターなどの職員ではありません。
天文とは関係のない仕事を持ち、趣味で天体観測を楽しんでいます。
仕事の時間をやりくりして、彗星を見に来ています。
申し訳ありませんが、見ず知らずの方と世間話をして、彗星を見逃したくはないのです。
パンスターズ彗星をご覧になりたい方、撮影されたい方は、方位磁石等で西の方角を確認して、カメラや双眼鏡を向けてみてください。
方位磁石は『恵方巻き』のオマケについてきますから、それらを流用されると便利だと思います。