寝たきりの高齢入院患者の肋骨(ろっこつ)を折ったり目をボールペンで突いたりしたとして、傷害罪に問われた兵庫県佐用町の佐用共立病院の元看護師、羽室沙百理(はむろ・さおり)被告(27)の判決が25日、神戸地裁姫路支部であった。杉田友宏裁判長は、懲役10年(求刑懲役12年)を言い渡した。
羽室被告は2008年12月~09年1月、入院中の男女6人(70~90代)の胸を手で強く押して肋骨を折る重傷を負わせたほか、男性の入院患者(当時80)の右目をボールペンの先で突くなどして1週間のけがを負わせたとして起訴された。
検察側は「上司に叱られるなどして不満を抱き、十分な意思疎通ができない患者をいら立ち解消の道具にした」と主張。弁護側は執行猶予付きの判決を求めていた。羽室被告は昨年12月の被告人質問で「なかなか仕事での評価が得られなかった。『看護師としてこうありたい』という理想とのギャップがあり、いらいらしていた」と述べていた。
http://www.asahi.com/health/news/OSK201102250074.html