Amazonにおける商標権(知的財産権)侵害の対処法と対策
Amazonアカウントスペシャリストから、「Amazon.co.jpからの重要なお知らせ」という件名でメールが届くことがあったら、それは商標権侵害に関する通知である場合が多いです。
《メール事例》
平素は Amazon.co.jp をご利用いただき、誠にありがとうございます。
本メールは下記ASINいずれかを出品されている方に向け送信いたしております。
このEメールの末尾に記載されている商品が商標権を侵害しているという主張が権利者から届きましたので、ご連絡差し上げます。
本Eメールの末尾に記載されている商品の出品をキャンセルさせていただきましたのでご了承ください。
この商品の出品を再開するには、権利者からの申し立ての取り下げが必要になります。
●●●●(申し立てた人の名前)
●●●●@●●.co.jp(メールアドレス)
権利者が申し立ての取り下げに同意した場合は、notice-dispute@amazon.co.jp まで申し立ての取り下げをお知らせいただくよう権利者にご依頼ください。
申し立ての対象となった商品が権利者の商標権を侵害していないと思われる場合は、補足情報を添えて notice-dispute@amazon.co.jp までEメールでお知らせください。
たとえば、請求書や注文番号などが考えられます。
当サイトは知的財産権の侵害に対する申し立てを深刻に受け止めております。
出品者様の商品についてさらに問題に関するご連絡が寄せられた場合には、直ちにアカウントが閉鎖される場合がございますのでご了承ください。
本ポリシーについてさらに詳しく知るには、セラーセントラルのヘルプページにて「知的財産権その他の権利侵害」をご確認ください。
ASIN:●●●●
侵害の種類:商標権
申し立て番号: ●●●●
アカウントの健全性の詳細については、セラーセントラルの「パフォーマンス」セクション(https://sellercentral.amazon.co.jp/gp/seller-rating/pages/performance-summary.ht…)でご確認いただけます。
何卒よろしくお願い申し上げます。
アカウントスペシャリスト
Amazon.co.jp
http://www.amazon.co.jp/marketplace
商標権の侵害って?
Amazonなどの物販における商標権の侵害とは、『メーカーが許可していない販売者が勝手に商品を販売している』ということです。
なので、その商品をどこから仕入れたのかによって対処方法が変わってきます。
対処方法
メーカーや卸などの正規ルートから商品を仕入れている場合は「1.メーカー・卸仕入れの場合」を、店舗やヤフオクなどせどり仕入れの場合は「2.せどり仕入れの場合」を参照してください。
【1.メーカー・卸仕入れの場合】
仕入れ先に問い合わせましょう。正規のルートから仕入れている場合は、商標権の侵害にあたりません。
■メーカー仕入れ
メーカー仕入れの場合は、メーカーが販売を許可していないなんてことはあり得ないので、「商標権の侵害で出品がキャンセルになったのでAmazonへの申し立てを取り下げてください」と直接言いましょう。
■卸業者・代理店仕入れ
卸仕入れの場合は、まず卸業者に連絡してAmazonから商標権の侵害の警告がきたが、正規品であるか、販売しても問題ない商品であるかの再確認を行いましょう。
この際、メールで文字として形が残るように連絡しましょう。
そしておそらく正規品で販売しても問題ない商品であるとの回答がくるため、メーカーに申し立てを取り下げる旨を連絡してもらうか、自分で連絡しましょう。自分で連絡するときはメーカーとのやり取りをスクリーンショットして一緒に送るといいです。
万が一、偽物や販売NGな商品を卸している業者であれば契約を切りましょう。
2.せどり仕入れの場合
店舗や電脳仕入れの場合はすこし面倒です。「悪いのはこちら側」という可能性が高いからです。
メールにアカウント停止という文字もあって焦るかもしれませんが、ひとつずつ落ち着いてこなせば大丈夫です!
やるべきことは次の3つになります。
- メーカー(申し立て者)にメール
- アカウントスペシャリストにメール
- 在庫の回収
≻メーカー(申し立て者)にメール
まずは、メーカーに謝罪のメールを送ります。
アカウントスペシャリストからのメールに申し立て者の連絡先が記載されているのでそこに送れば大丈夫です。
テンプレも紹介するので参考にしてみてください。
≻アカウントスペシャリストにメール
アカウントスペシャリストにもメールを送ります。
送信先は商標権侵害が通知されたときのメールに記載されています。
テンプレを紹介します。
このようにどのような対応を行ったかと謝罪の姿勢を見せるメールを送信しました。
数時間後にAmazonアカウントスペシャリストから返信があるはずです。
返信文例↓
商品の出品再開を求めているわけではないので出品許可が下りないのは問題ないですが、肝心のアカウントに関することは書いてないと思います。
結果として、不安要素が残るかもしれませんが、メールの内容からして「今すぐアカウント停止になる」といった姿勢がなければ、それ以上余計な動きはせず、しばらく様子を見ていればよいでしょう。
おそらく出品を取り下げて、在庫回収していれば問題ないでしょう。
≻在庫の回収
在庫が残っている場合は、FBA倉庫から返送します。
戻ってきた商品についてはメルカリ・ラクマ等で捌けばよいでしょう。
商標権侵害の警告をもらわないための対策
■モノレートから予測する
モノレートから商標権の警告がくる商品なのかある程度予測することができます。
モノレートでチェックすべきポイントは次の2点です。
- 出品者の数が急減している
- 売れているのに出品者が1人だけの期間が長い
実際にはこのような波形です。
■商品ページから予測する
Amazonの商品ページを見て、メーカー本体がいる場合は危険な商品の可能性が高いです。
何も言われない商品もあるようですが、控えておいた方が無難かと思われます。
■特許情報プラットフォームで検索する
特許・実用新案、意匠、商標の簡易検索 – 特許情報プラットフォーム
ここで①「商標を探す」にして、②「商品名」などで検索をかけます。
ヒットした場合は、商標を取得している商品ということになるので出品は控えましょう。