「もしもし、おばあちゃん?」実家で留守番していたら若い男の声で電話がかかってきた。あのさぁ…最近老けたな~と自分で思うことはあっても、他人におばあちゃん呼ばわりされる筋合いはない。「あんた誰?」と聞き返すと無言でガチャンと切れた。
年配の知人に聞くと、振り込め詐欺の電話を受けたことがない人の方が少ないくらい。警察や銀行や公共交通機関などで繰り返し注意を促しているのに、被害は 一向に減らない様子。自分は騙されないと思っていても、息子(を装った犯人)に電話口で泣きつかれたりすると動揺して冷静さを失ってしまうらしい。詐欺師を撃退するためにはどうしたらいいのか。教えて!gooに実例を紹介するQ&Aがあった。
■相手のペースに乗せられない!
振り込め詐欺には架空請求詐欺とか還付金詐欺とか幾つか手口があるけれど、やはり最も多いのは、息子や孫を装う「オレオレ詐欺」。回答者の mamigoriさんは友人の実家に電話があったそう。この友人とお母さんはいつも決まった場所で待ち合わせをしていたので、その場所で会おうとお母さんが言ったら、電話の相手は「振り込みの方が確実」と言い張ったとか。
そこで不審に思ったお母さんが「いつもの場所」を押し通したら、相手は「警察官に変わり、弁護士に変わり…相手が焦っていく様子が電話越しによくわかったそうです」(mamigoriさん)
このお母さんのように、電話ではまず相手のペースに乗せられないことが大切。請求書を送るよう要求し続けるという手を紹介してくれたのは別の回答者のK-1さん。会話の実例はこんな具合。
「『もしもし。あたし』
『xx子か?』
『そう』(すると、隣でTV見てるのは誰だろう)
『…というわけで、振込みしてほしいの』
『ああ、そういうのは急ぐ必要ないよ。請求書を回すように言っておきな』
『でも、すぐ振り込まないと逮捕するって』
『逮捕だ?何処の署の者だ!所属と名前を名乗らせろ!問い合わせる!』
『…今ここに居ないから聞いておく』ガチャン」(K-1さん)
■わざと違う名前を言う作戦は効果絶大!
さらに相手を混乱させるため、わざと違う子供の名前を言ってみるという作戦もあった。
「オレオレなどといってかけてくる場合、通常知っている人の名前(子供や孫の名前)を出すことが多いようですが、ためしにまったく違う人(知らない人)の名前(例えば○○)をいっても『そうそう○○だよ』と言ってくるそうです。そこで『○○って誰ですか?そんな人は知りませんよ』って言えば相手も対応できなくなり電話を切るなんてこともあるそうですよ」(shippoさん)
変名作戦といえば、ある知人はお母さんと申し合わせて、実家に電話するときは「もしもし、俺、ディカプリオだけど」と名乗ることにしたそう。「あらディカプリオかい?」と言われて詐欺師が何と答えるか、とっても興味深い。
いずれにしても、電話中、または電話を切った直後に冷静になれるかどうかが、騙されるか騙されないかの分かれ目と言えそう。警察庁のホームページでは、 「騙されたふり作戦」への協力も呼びかけている。私もあの時声色を変えて、おばあちゃんになりすましちゃえばよかったかな。
http://news.goo.ne.jp/article/oshietewat/life/oshietewat-20120610-01.html