資格取り就職へ 知的障害者向けに講座(和歌山)
資格を取得し、就職につなげてもらおうと県が知的障害者を対象に開くホームヘルパー2級養成講座が10月から紀北、紀南の2会場で始まった。受講生は「支援される側から支える立場になりたい」と意気込んでいる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071004-00000001-agara-l30
2005年度にスタートした事業。初年度は3級養成だったが、より就職の可能性を広げるため、06年度に2級も開講し、本年度から2級のみとなった。2級を取得すると養護老人ホームや在宅介護の派遣業務などに携わることができる。
今回、県の委託を受けて講座を開いているのはふたば福祉会(田辺市)と社会福祉法人一麦会(和歌山市)。それぞれ17人、11人が受講している。
研修期間は3カ月で、講義や施設実習など135時間。レクリエーションやビデオ上映、紀北と紀南の交流会も交えながら、学習を深めていく。
県障害福祉課は「講座は時間を守ることなど企業ルールを学ぶ機会にもなる。自立支援法施行後、資格取得の需要は増している。受講後は特別養護老人施設と連携した職業能力開発訓練制度もあり、就職をサポートしていきたい」と話す。
紀南会場は3日、田辺市湊の市民総合センターで開講式があり、市と周辺の町から17人が参加した。同市での2級講座は初めて。授産施設で働く同市上三栖の男性(24)は「資格を取って就職を目指したい。まじめで優しい、お年寄りの話を聞いてあげられるヘルパーになりたい」と意欲を見せた。
ふたば福祉会で障害者と企業の双方を支援するジョブコーチを務める松下直樹さんは「講習をやり遂げれば自信になる。受講生同士の交流を励みに頑張ってほしい」と話している。