雇用創出プロジェクト:障害者のアート、ネットで販売--出雲のNPO /島根
◇ここでしか買えない「無心の作品」
障害者が他人の目を意識しないで無心に制作する「チャレンジドアート」と呼ばれる芸術作品などをインターネットを通じて販売し、その収益で障害者の雇用の場を創出しようという「アートプロジェクト」が、出雲市東福町で始まった。
国の雇用創出事業の「ふるさと雇用再生特別基金委託事業」で、県がアイデアを民間募集し、認可された。障害者とともにCD製作に取り組むなど芸術活動を通じて障害者支援を行うNPO法人「サポートセンターどりーむ」(土江和世代表)が事業に乗り出す。
雇用創出事業の一環として、新たに県内から作品のこん包発送作業業務などを担当する障害者3人と、「縁むすびNET」という販売サイトを運営し企画や販売促進などにあたる3人を失業者から雇用した。
プロジェクトでは、障害者が作ったチャレンジドアートの販売▽趣旨に賛同した芸術家の作品を格安で販売▽オリジナル商品の開発と販売▽障害者との共生社会の実現を目指すため、企業に導入を呼びかける「サポートマーク(仮称)」の普及事業--などを行う。
障害者の作品は、山陰合同銀行が個性豊かな絵を描く障害者を雇用して取り組む「ごうぎん チャレンジド まつえ」からも提供を受ける。
チャレンジドアートはパラアートやエイブルアートとも呼ばれ「他人の目を意識しない無心の作品」として注目されつつある。今後はこの分野の魅力を広めるため県内5カ所で空き店舗を利用した展示・説明会を開催し、各団体との連携を図る。また来年には美術展も計画している。
常賀信寛事業推進プロデューサーは「芸術を通して島根を良くしたい。このサイトでしか買えないといったものをそろえたい」と意気込みを語る。ショッピングサイトは11月4日からオープンする。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091003-00000235-mailo-l32