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新教育の森:ほっかいどう 特別支援教育を考える・親の会  /北海道

◇自立への手助けを 社会に出るきっかけに
 学習障害(LD)など発達障害の子供を持つ親の会が教育内容の充実や社会的自立に向けた支援活動を進めている。学習障害の子供を持つ親で作る北海道学習障害児・者親の会「クローバー」(永瀬次郎会長)は農作業を通じて、社会参加の道を探っている。親の会の活動内容を紹介する。【千々部一好】
 □■就労へ農業体験
 空知管内由仁町の市民農園「ふれあい体験農園みたむら」。クローバーが春から農園の一部を借りて、ダイコンやニンジン、レタスなどの野菜作りを始めた。9月下旬に待ちに待った収穫祭があり、会員親子約50人がジャガイモ掘りを楽しんだ。
 農園主の三田村雅人さんが「どこにジャガイモがあるか、楽しみですね。たくさん収穫してください」と声をかけると、参加者たちはスコップ片手に、数十メートルに広がるイモ畑のうねにそって、土を掘り起こす。大小さまざまなキタアカリが次々と顔を出し、歓声が上がった。
 参加者は「今年は夏に気温が上がらず、心配したが、立派なイモができた」と大喜び。収穫したイモは早速、カレーライスの材料に使われ、味覚の秋を楽しんだ。
 同会は87年に結成され、会員数は約140家族。子供たちの社会性を育てるとともに、親同士が支え合うのが目的。学習会のほか、キャンプなどレクリエーションなどを続けている。昨年から就労に向けた「ソーシャル・スキル・トレーニング」に力を入れ、今年は日本財団の助成で、農業体験に取り組んでいる。
 永瀬会長は「学習障害の子供たちは家に閉じこもりがち。社会に出るきっかけの一つに、農業体験がなれば成功です」と話す。
 □■仲間同士で交流
 一方、広汎性発達障害の子供を持つ親で作る「ドンマイの会」(村田昌俊会長)。札幌、旭川の二つの支部があり、約100家族が加入する。
 仲間づくりが難しい子供たちに、年上のボランティアがサポートしながら、他人とのコミュニケーションの取り方、物事に対処できる能力を磨く「本人活動」が会の柱。
 親も参加したスポーツやハイキングなどで、仲間同士の交流を深めている。村田会長は「会の結成から7年が過ぎ、会員の子たちは社会に巣立つ時期に差し掛かっている。学校と違い、社会に出たらサポート態勢が手薄になるだけに、社会的自立を支える手助けをどう作るかが課題の一つです」と話す。
 □■親の視点で
 障害別に分かれている親の会は06年、関係団体も加わり、「日本発達障害(JDD)ネットワーク北海道」を結成し、横の連携を深めている。
 その役割について、道教育大旭川校の安達潤教授(特別支援教育分野)は「JDDの結成で、各団体が行政などへの意見提案が同じタイミング同じ方向でできるようになった。発達障害ということで子供を区分けするのではなく、違いを認めることが大切。さまざまな困りごとのある子供の学びと育ちを支えることを親の視点から教育現場に訴えていくことも期待したい」と話している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091002-00000006-mailo-hok

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2009年10月06日 15:26に投稿されたエントリーのページです。

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