ゼネラルパートナーズ 障害者の就職斡旋 法定雇用率達成後押し
障害者の就職・転職を支援しているゼネラルパートナーズ(東京都中央区)は、厚生労働省が企業に対する障害者雇用の指導強化に乗りだしたのに対応し、法定雇用率が未達成の企業向けに営業を強化する方針を明らかにした。さらに、来春の大卒予定者を対象にした大手企業の就職セミナーや就職斡旋(あっせん)にも注力する。障害者採用の成功事例を積み上げることで、企業からの求人を増やす狙いだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080225-00000067-san-soci
「健常者と障害者が同じ職場で働くことは、健常者が障害者を理解する助けになる」。障害者の妹を持つ新藤均社長は、企業の障害者雇用拡大の意義をこう話す。もともと「障害者のことを世の中に理解してもらいたい」というのが起業の原点。それには、障害者と健常者の接点を増やすことが重要と考えた。
平成15年の会社設立以来、1社ずつ営業に回って障害者雇用の理解を求め、累計登録企業は1500社に達した。また、求職する障害者に、面接への対策や転職のアドバイスなどを行うカウンセラーを20人配置。ホームページの求人情報検索機能を強化するなど、無料で活用できるさまざまなサービスを整えている。
今回、厚労省が未達成企業への罰則規定を強化する方針を打ち出したことは、これまで障害者を採用したことのない企業を含め、新規の求人企業を掘り起こす契機となる。新藤社長は「障害者雇用は未経験の経営者が想像しているほど大変ではない」といい、営業で人材活用法と環境整備のアドバイスを行い、求人登録を後押しする方針だ。
また、ここ数年は大学の新卒者対象の就職説明会にも力を入れている。ソニーが主催していた障害者対象の説明会を引き継ぐ形で刷新し、参加企業を幅広く集めている。
すでに法定雇用率を達成している大手企業も多いが、「企業の社会的責任が高まる中で、グローバル企業ほど、障害者の雇用に関心が高い」(新藤社長)という。
2月2日に都内で行われたセミナーで概略説明を行ったソニー人材センターヒューマンライツ・障がい者雇用促進推進部の森慎吾・雇用開発担当マネジャーは「法定雇用率は最低限の責任として意識するが、基本的には能力主義。健常者も障害者も分け隔てはない」と話す。そのうえで「障害者には個別のサポートがあるので、できることとできないことをはっきり伝えたうえで、夢をもって働いてほしい」と呼びかけている。