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2007年09月24日

緊急地震速報 より安全な場所へ移動を

 10月1日から一般向けに提供が始まる「緊急地震速報」。テレビなどを通じて大きな揺れが来る前に地震発生の情報が伝えられるほか、専用端末に加入している家庭や職場では「震度5強、16秒前、10、9、8…」といった情報が提供され、予想震度や大きな揺れが来るまでの猶予時間も知ることができる。時と場合によって得られる情報が異なる緊急地震速報を最大限に生かすには、どう行動すればいいのだろう。代表的なケースについて、防災の専門家に聞いた。
緊急地震速報 より安全な場所へ移動を-gooニュース


 気象庁は「家庭では頭を保護し丈夫な机の下などに隠れる。あわてて外へ飛び出さない」「自動車運転中はあわててブレーキをかけず、ハザードランプを点灯し揺れを感じたらゆっくり停止する」など、緊急地震速報が流れたときの具体的行動例をホームページなどで公開している。ただ、その内容は、地震発生時の従来の対応と大きな違いはないようにも思える。
 防災システム研究所所長の山村武彦さんは「これだけでは、緊急地震速報の情報を十分に生かせない」と指摘する。気象庁が示した行動例は大きな揺れがいつ来るのかわからない状況では最善策といえるが、「何秒後に強い揺れが来るのかが分かっている場合には、より安全な場所に移動することを考えるべきだ」という。
 屋内では家具や本棚などが凶器に変わる。家ごと倒壊すれば机の下も安全地帯ではない。「過去の大きな地震の死傷者のうち約85%が屋内で死傷している。だから、可能なら屋外へ出た方がいい。一般家庭なら10秒あれば屋外に脱出できる。揺れが来るのを屋内で待つのはナンセンスだ」(山村さん)。
 外出時、特にデパートや映画館、地下鉄など不特定多数が集まる施設では、パニックの発生が懸念される。気象庁では「施設の係員の指示に従って落ち着いて行動し、あわてて出口には走り出さない」などと行動例を挙げている。
 都市防災に詳しい都市計画家、山田雅夫さんは「集客施設でのパニックは避けられないだろう。パニックに巻き込まれないためには、多くの人が集中して逃げていく大きな流れに乗らず、少しでも人の少ない避難路を探すことが大切だ」と秘策を明かす。
 山田さんによると、大規模な建物は建築基準法により、最低でも2方向以上の避難路を各フロアに設け、人の流れを分散するようにしている。パニック時は人の流れが1方向に集中し、他の避難路がガラ空きになっていることが多いという。
 「緊急地震速報を聞いたら、とにかく冷静になって危険の少ない場所や方向を探し、粛々と避難すること。それが生死を分けることになる」と山田さんは話している。

投稿者 kasai : 2007年09月24日 09:35

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