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2007年07月26日

不足する救援物資不足 衣類にコンロ…届かぬニーズ 中越沖地震

新潟県中越沖地震の被災者に全国から届けられた救援物資の受け入れと、被災者らへの支給にミスマッチが生じている。3年前の中越地震の際に救援物資が殺到し混乱したことから、柏崎市災害対策本部が受け入れを制限したために需要が高い衣類が不足しているほか、ガスの復旧が遅れているため要望の多い卓上用ガスコンロの支給も高齢者に限定されている。被災者のニーズとマッチしない“お役所的発想”に被災者から不満の声も出始めた。
 中越地震では、個人から古着などの救援物資が殺到。倉庫の確保や仕分けに追われたため、災害対策本部は地震発生翌日の17日から、個人の救援物資の受け入れを中止。団体からも食料などに限定した。混乱回避のための受け入れ制限だったが、必要な物資が不足する事態になっている。
 暑さに加え、洗濯も容易にできない中で、被災者らからは「着替えさえあれば」との声がもれる。だが、需要の多い衣類はTシャツ600枚、下着はわずか66枚しか受け入れておらず、被災から10日近くがたち、被災者らへの支給はほとんどない。
 市地域防災計画(震災対策編)には、下着や衣類は支給すべき生活必需品目と明記されているが、山田秀商工振興課長は「今回は衣類を欲しいという声が被災者から上がってこなかった」と説明し、被災者側の要望との乖離(かいり)をみせている。
 柏崎市内ではガスの復旧が大幅に遅れる見通しの一方、水道は復旧しつつあり卓上用ガスコンロがあれば自炊可能な地域もある。対策本部では、災害用に卓上用ガスコンロ約5000台とボンベ約1万3000本を保管。外出できない高齢者らにはコンロの支給を始めたが、山田課長は「一般家庭はスーパーなどで買ってほしい」と支給を制限している。
 柏崎小学校でコンロとボンベをボランティア団体から支給された尾崎マツノさん(68)は「水が出れば、コンロで自炊できる。市がコンロを備蓄しているのであれば支給すべきなのに」と不満を漏らす。同小に常駐する災害ボランティア団体「Vネットぎふ」の川上哲也理事長(44)は「市が積極的に動かず、コンロを提供しようとするわれわれを制限しようとする。こんな行政は初めて」とため息をついている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070726-00000915-san-soci

投稿者 kasai : 2007年07月26日 16:04

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