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2007年07月19日

中越沖地震 死者10人に スポーツ万能、散歩中の悲劇

新潟県中越沖地震で被災した同県柏崎市で18日、倒壊した寺のがれきからまた1人、お年寄りの遺体が発見された。10人目の死者は、地震直前に散歩に出かけたまま行方不明になっていた同市鏡町の猪俣孝(76)さん。死因は圧死だった。震災3日目の悲報に、無事を祈り続けた知人らは肩を落とした。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070719-00000080-san-soci

 猪俣さんは地震発生の約30分前、いつものように散歩に外出。そのまま帰らず、県警などが捜索を続けていた。

 18日午後5時過ぎ、「地震発生直前に、(寺の)墓地に入っていく男性を見た」との情報があり、県警と消防が倒壊した本堂の下を捜索。投光車2台で現場を照らし、約40人が作業に当たった。

 「発見、発見」。午後7時50分ごろ、人の足が出ているのが見つかり、慎重にがれきを取り除いていったが、その場で死亡が確認された。

 高校の体育教師だった猪俣さんは、退職後もゴルフやスキー、軟式テニスで汗を流すスポーツマンだった。高齢者対象の「マスターズ陸上」にも毎年のように出場。地元スキー連盟の副会長も務めていた。

 同じく今回の震災で亡くなった飛田利夫さん(82)とは、体を鍛えるため一緒に散歩をする仲だったという。近所の住民によると、猪俣さんは昔、倒壊現場となった円通寺近くに住んでいたことがあり、寺付近が散歩コースだったという。

 猪俣さんと60年来の友人という市内の無職、布施俊雄さん(77)は、「まっすぐで、一生懸命な男だった。スポーツが好きだったので、行方不明と聞いても元気でいると期待していた。残念だ」と話した。

 布施さんが最後に会ったのは8日。「最近どうだい」と声をかけたら、「左ひざを痛めて最近はもっぱらウオーキングだ」と話していたという。布施さんは、地震のあった16日はゴルフに行った。「あの日はたまたま猪俣さんを誘わなかった。誘っていたら状況は変わっていたかもしれない…」と唇をかんだ。

 「体育の先生らしく実直で元気のいい人だった。花が好きで家の前をきれいに飾る一面もあった」。近所の女性は残念そうに話した。

投稿者 kasai : 2007年07月19日 08:32

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