障害者の解雇大幅増、雇用率は全国最下位 栃木県
昨年4~12月に栃木県内の民間企業に解雇された非正規雇用を含む障害者の数は34人で、前年同期の19人から大幅に増えたことが9日、栃木労働局の調べで分かった。本県は民間企業に義務づけられた障害者の雇用率が全国最下位で、障害者の就職件数も伸び悩んでおり、同労働局は厳しさを増す障害者の雇用環境を注視している。
同労働局などが主催し、宇都宮市内のホテルで9日に開かれた「障害者合同就職面接会」。テーブルごとに企業などが個別の採用面接を行ったが、面接待ちの人であふれた。参加者は264人で、昨年2月に同市内で3日間にわたって開催した面接会の延べ254人を1日で上回った。
参加企業・団体数は58社と昨年の75社を下回り、昨今の厳しい雇用情勢を反映。那須町から来た男性(30)は「一番(採用の)厳しい製造業の面接を受けた。不況の中でこそ、障害者の存在的能力を発掘してほしい」と言う。
また、県内ハローワークが紹介した昨年4~12月の障害者の就職件数は555件で、前年同期(584件)と比べて減っている。
障害者雇用促進法は、従業員56人以上の民間企業に法定雇用率1・8%以上の障害者の雇用を義務づけている。しかし、県内民間企業の障害者雇用率は1・48%(昨年6月1日現在)で、都道府県別で最低だ。
同労働局の担当者は「工場の閉鎖などがあると、法律で一定数の雇用が義務づけられている障害者でも解雇を免れない」と解雇者の増加を懸念しており、新規の求人開拓や障害者雇用の助成制度の周知を積極的に行う方針だ。
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