リサイクル封筒:主力商品に 障害者が意欲的に製作--高山「青葉の家」 /岐阜
高山市森下町にある障害者の就労訓練施設「青葉の家」が取り組んでいる、リサイクル封筒の製作と販売が順調だ。文書の作成、印刷、裁断などの作業のほか、特殊寸法の封筒やレターセットの製作までを行っており、障害のある人たちが意欲を持って働いている。
青葉の家は、知的障害者、身体障害者、精神疾患がある人など10代から60代までの男女約40人が通所している。地域の人たちの理解で、せっけんや生ゴミ処理用ぼかし作り、ホウレンソウなど野菜のパック詰めや仕分けなどの軽作業を受託。わずかな報酬だが、職員やボランティアに支えられ、一人一人が働く意欲を培い、地域のイベントなどへも積極的に参加している。
リサイクル封筒は、地域の人たちが提供したカレンダー、使い古しの封筒、古紙で製作する。今年1月から用途に合わせた大小さまざまな封筒の製作に週4~5時間を費やし、自主生産品の主力商品になった。封筒の出来栄えは上々で、バザーなどで販売している。封筒とともに簡易な文書の作成、発送などを依頼してくれる人もいるという。
青葉の家はこれまで家族会が運営していたが、障害者自立支援法施行後の昨年4月から就労継続支援事業所(B型)として再スタート。NPO「ウェルコミュニティ飛騨」(柏木真司理事長)が運営している。
高山市は98年に市障害者福祉計画を策定。自立支援法施行後、障害者が青葉の家を利用するためにかかる自己負担額(1割負担)を助成するなどの施策を行っている。柏木理事長は「家族には『私たちがいなくなったらこの子たちはどうなるかしら』という不安が大きい」と話しており、社会復帰のための施設整備や雇用促進施策の充実が求められている。
http://mainichi.jp/area/gifu/news/20080525ddlk21040005000c.html