餃子:知的障害者らが、自前工場で奮闘 給食用の注文や、励ます声も続々 /宮城
◇大崎・授産施設「すずかけの里」--ギョーザ、逆風に負けない
「すずかけ餃子(ギョーザ)」の製造販売で障害者の自立を図る大崎市田尻の知的障害者通所授産施設「すずかけの里」が、ギョーザへの逆風に負けじと、PRに力を入れる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080207-00000079-mailo-l04
同製品は「すべて国内加工」といい、中国製冷凍ギョーザの中毒事件のあおりで、国産原材料を多く使った国内加工食品を食べたいとの消費者の気持ちを感じるという。
すずかけ餃子は半加工品を取り寄せ、自前工場で成形する。皮は名古屋市の業者製で、使用小麦は北米産。具材のあんは浜松市の業者製で、ニンニク、ショウガ、卵などは国産品。調味用の塩や砂糖も国内メーカー製。両店に改めて問い合わせて確認した。
具材には地場産のキャベツ、ニラ、白菜のみじん切り、さらに変わり味の大葉やフキノトウも使い、地場産度に気を使う。メーンの豚肉も来年には田尻はじめ県産に切り替える方針だ。
佐々木哲夫施設長(60)によると、事件発覚後、「安心なギョーザを作っていると聞いた」と、市立小から給食用に数百個注文があった。県関係の食品開発研究機関からは「間違いない材料を使っているのだからもっとアピールしては」と励ましがあった。同様の電話はさらに10件ほどあったという。「ギョーザはしばらく食べたくない」との声は1件だった(5日現在)。
わずかな追い風を背にすずかけの里は「節度あるPR」を決断。近々、市関係施設や学校給食センター、企業工場を訪問し宣伝に努めることにしている。
佐々木施設長は「開園2年半で21人の通所生の最高月額工賃は1万円になった。これを3年後、2万円にするのが目標。不幸な事態とは別に、末永くおいしく安心なギョーザを提供したい」と話す。