東日本大震災で出たがれきの試験焼却が住民の反対で延期されている新潟市で、24日、焼却施設の安全対策について考える研修会が開かれました。
この研修会は、ことし5月以降、新潟市の廃棄物の処理施設で、焼却灰から国の基準を上回る、水銀や鉛が検出されたものの市の説明が不十分だという住民からの批判を受けて開かれたもので、会場の新潟市西区の「新田清掃センター」には周辺の住民や新潟市の篠田市長などおよそ60人が参加しました。水銀の検出について、新潟市は、焼却の際、薬剤を過剰に加えたことが原因だと説明していますが、研修会の講師で、国立環境研究所の肴倉宏史主任研究員は
「薬剤の過剰投与で水銀などが検出されることはあり得る」とした上で、検出濃度は低くく、施設には水銀などが漏れ出さないような設備が整備されているため安全性に問題はないとする分析結果を報告しました。
参加した住民からは少なくとも1年間は様子を見て安全性を確認する必要があるといった意見が出され、篠田市長は「今後、住民の方に安心してもらえるようしっかりと情報を提供ていきたい」と応じていました。
新潟市は廃棄物処理に対する住民の不安を払拭した上で、今後、被災地のがれきの受け入れにも理解を求めていきたいとしています。
http://www3.nhk.or.jp/niigata/lnews/1034295581.html?t=1356363982766