今年から始まった国の太陽光発電設備への補助事業に、県内では5月末までに約160件の申請が寄せられた。環境にやさしいクリーンエネルギーとして太陽光発電に注目が集まる中、本県では日照時間が短いことなどが普及のネックとされる。行政が率先的に取り組むことで普及にもつながればと、県は今年度、雪国での効率的な発電方法の研究や「メガソーラー発電所」の建設に向けた取り組みを始める。
国は今年1月から、一般住宅で太陽光発電装置を新たに設置する際、出力10キロ・ワット未満までを対象に、1キロ・ワットあたり7万円を補助する制度を始めた。住宅で一般的に利用される3キロ・ワットのシステムを設置した場合、設備費全体の1割弱にあたる21万円が補助される。窓口の県環境保全事業団によると、県内では1月~5月末までに計約160件の申請があったという。
国の補助に合わせて、上越、糸魚川、佐渡、新潟、魚沼、柏崎の6市も、1キロ・ワットあたり2~7万円を助成する制度を設けている。
7万円を補助する制度を新たに創設した新潟市は、5月8日から今月5日まで受け付け、計119件の申請を受けた。想定していた50件の2倍以上で、担当者は「予想以上に市民の関心が高い」と驚く。
ただ、県内全体をみると、2007年度の設置件数は319件(新エネルギー財団調べ)で、設置が急増したとも言えない状態だ。県内の年間日照時間は太平洋側に比べて約2割少ないとされ、発電効率が悪いため、普及のネックになっているとみられる。
このため、県は今年度、雪国での効率的な太陽光発電の方法確立と、事業化に向けた取り組みを始める。雪の反射の利用といった方法を調査・研究し、将来的には、一般家庭250~300世帯の使用量にあたる1000キロ・ワット以上が発電できる「メガソーラー発電所」を、民間事業者と共同運営することを検討する。阿賀野市の県営東部産業団地などが、建設地の候補に挙がっている。
県内に太陽光発電所はまだないが、県産業振興課は「雪国ならでのクリーンエネルギーのあり方を全国に示したい。県が率先して取り組むことで民間での普及拡大にもつながれば」としている。
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