地中の有害農薬 20市町村で未処理のまま
1970年代に未処理のまま地中に埋められた有害農薬の最終処理が、県内20市町村でいまだに終了していないことが分かった。土壌への漏出が確認されたケースもあり、早急な処理が求められる一方、各自治体は対応に苦慮している。
DDTやアルドリンなど毒性や残留性が強い有機塩素系農薬は、71年に販売禁止となり、国はこれら有害農薬の埋設を都道府県などの管理者に指示した。2004年、残留性有機汚染物質の適正処理を義務づけた国際条約が発効し、国は都道府県に対し、有害農薬を掘り出して無害化処理するよう再指導した。
農水省の08年4月の全国調査によると、埋設農薬は24道県で約4400トンあり、このうち11道県約2100トンが未処理だった。本県の未処理量は全国4番目に多く、今年度末で200トン余が残ると推定される。
読売新聞の調べでは、最終処理が済んでないのは、新潟、長岡、上越、糸魚川など20市町村に上った。一方、処理済みや、埋設自体が確認されなかったのは、三条、加茂、村上、妙高、聖籠、田上、津南、出雲崎、刈羽、弥彦、粟島浦の11市町村。いずれの自治体も健康への影響は出ていないとしている。
ただ、五泉市で12月、山林に埋めた有害農薬が漏出し、土壌や水から基準値を超す濃度を検出したことが公表されたほか、魚沼市や阿賀野市などでも微量な漏出が確認されている。
新潟市では71年、約37トンを市内9か所に埋設。うち8か所は場所が特定できず、手つかずの状態という。市は当時の関係者の証言から、06年に空き地になっていた1か所を探査したが、農薬は検出されなかった。市農業政策課は「古い話で、記憶が間違っていた可能性もある」としている。
ほかの自治体も、「今は構造物の下で掘り出せない」(長岡、燕、柏崎市など)、「埋設場所が特定できない」(小千谷市、川口町など)など、処理の難しさを訴える声は多い。市担当者の1人は「作業に金がかかり過ぎる。国の指示で埋設した『負の遺産』なのだから、国はもっと補助するべき」と訴えた。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/niigata/news/20081231-OYT8T00386.htm -YomiuriOnline