中越地震後、長岡市内の仮設牛舎で“避難生活”を送ってきた同市山古志地域の闘牛が13日、同地域の牛舎に帰ってくることになった。牛たちの約3年半ぶりの「帰村」に、関係者は今年を「山古志の角突きが本当の意味で復活する年」と位置付け、5月の初場所に向け意気込んでいる。
http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=109426 -新潟日報
地震から救出され帰村を果たすのは10頭だ。地震後に牛持ちたちが購入し、同市柿町の仮設牛舎で一緒に飼育されてきた28頭もともに山古志に移る。新たな住まいは山古志闘牛飼育組合が同市山古志南平の山古志闘牛場近くに建設した共同牛舎。昨年末、完成したが、引っ越しは雪解けを待っていた。
地震前、同地域の闘牛は59頭を数えた。地震で14頭が死亡。30頭余が県外に移ったり、処分されたりした。
角突きを主催する山古志観光開発公社の社長、松井治二さん(67)は地震の1週間後、土砂崩れが起きた山を越え、3日間掛け、仲間と9頭を救出した。そのうち残ったのは2頭だけ。松井さんは「避難中に体力を失うなどして処分せざるを得なかった牛もいた」と打ち明けるが「残った牛がいたから闘牛の灯を絶やさず続けることができた」。
横綱の「孫兵エ」を持つ川上孫一さん(71)は地震後、同市高島町に移転した。「自分が山古志に戻れなかった分、喜びもひとしお。牛はふるさととのつながりの一つ」と感慨深げに話す。
今年の闘牛開幕は5月4日。4年ぶりに地元で初場所を迎える。「今年が山古志闘牛の新たなスタート。勢子(せこ)や牛みんながそろって大勢の人を迎えたい」。松井さんの言葉に力がこもった。

