「お子さんが熱を出しました。すぐ保育園に迎えに来てください」。共働きの親が困るこんな電話の時に、代わりに迎えに行ってくれるサービスを、三鷹市のNPO法人「ふれあいの樹」が4月から始める。メンバーたちは「新米ママが育休後に安心して復帰できる環境を整えたい」と話している。 (吉良敦岐)
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サービスの対象は三鷹市内の住民。事前に登録すれば、保育所から「具合が悪くなった」などの連絡があった時、ヘルパーが子供を迎えに行く。必要があれば、かかりつけの医者にも連れて行ってくれて、親が帰るまで、子供と一緒に自宅で待っていてくれる。
理事長の半田由香さん(36)は、百貨店の元販売員。育休後の復帰に苦労した一人だ。月に2、3回は保育所から電話があり、仕事か子供かの“選択”を迫られた。「あと1時間仕事が続けられれば区切りがつくのに、すぐに迎えに行かないといけない。安心して仕事に打ち込めなかった」という。
育休中なら、子供はほとんど家にいて、年齢的にも病気は少ない。しかし、子供を保育所に預けるようになると急病が増える。武蔵野市内の外食企業で働く理事の辻貴子さん(35)も、「預けるまで自分の子供は病気にならないと思い込んでいた」と話す。
辻さんは重要な仕事が控えている時、少しでも子供の体調に不安があれば、あえて病児専門の保育施設に預けることもあるという。
半田さんと辻さんは育休中にベビーマッサージ教室で知り合い、2006年春ごろからネット上で仕事と育児の両立に関する悩みを話し合ってきた。そんな中、持ち上がったのが病児保育専門のNPOの設立だ。
ネットを介して瞬く間に仲間が増え、初めて知り合った人がウェブサイトを作ってくれた。顔も知らない人たちも賛助会員になってくれた。仕事で企業相手の発表をする辻さんも説明会で司会を務め、各メンバーが得意分野で協力し、1月に法人登記を済ませた。
3月10日からは、利用率などを調べる実証実験に入り、サービス開始は4月1日を見込んでいる。
半田さんは「首都圏では親と同居している夫婦は少なく、いざというとき頼む人もいない。行政ができない分野で、私たちが役に立てれば」と話している。

