家庭の教育力低下や子供たちの生活・社会体験不足で集団生活できない小学生が増えるなど学校現場が悩むなか、文部科学省は18日、家庭などとの連携を含めた「子供の発達と徳育に関する調査研究」のための有識者会議を新年度に設置し、指導法などを検討することを決めた。学齢に達していない乳幼児の教育も対象に加え、発達段階に応じた道徳教育のあり方などを幅広く論議する考えだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080219-00000082-san-soci
道徳教育をめぐって学校教育では新しい学習指導要領で指導充実が盛り込まれた。しかし、「学校の授業が形式化して実効性が上がっていない」「学年が上がるにつれて反応が悪い」などの問題点が指摘されている。
さらに小学校に入学したての新入生が集団生活になじめず、教室内で騒いで授業が成立しない「小1プロブレム」も問題化している。インターネット上の掲示板に悪口を書き込む「ネットいじめ」も相次ぎ、時代に対応した新たな教育が求められている。
「突然、切れる子供」などについて過去に文科省が脳科学などの見地からまとめた報告では、(1)対人関係能力や社会的適応能力の育成には親子の適切な「愛着」形成が重要(2)喜怒哀楽の源となる人間の「情動」は5歳ごろまでに原型が形成される(3)感受性の発達は8歳ごろをピークに20歳ごろまで続く-などを指摘。乳幼児教育の重要性は高まっており、政府の教育再生会議も「親学」の必要性を訴えていた。
自治体では家庭教育を重視し、「1歳児までは集団ではなく家庭で子育てしてほしい」との方針から保育園でゼロ歳児保育を行わず、事情がある家庭に「保育ママ」を派遣している所もある。
中央教育審議会は、1月にまとめた答申で「社会全体で子供たちの生活習慣の確立、規範意識の醸成、道徳的価値観の形成などを推進していくための具体的な諸方策については今後、別途検討を深める」と提言。教育再生会議も、同月の最終報告で「徳育を新たな枠組みで『教科化』し、『社会総がかり』で徳のある人間を育てる」よう求めていた。

