◆「狙われない子ども」にするための10カ条

子どもが危ない! 近年、子どもが犠牲になる事件が増えている。特に、開放的になる夏休みは注意が必要だろう。危機管理対策アドバイザーが、親に「狙われない子どもにするための10カ条」を伝授。「うちの子は大丈夫」が一番、危ないのだ。(以下出典:『狙われない子どもにする!親がすべきこと39』 国崎 信江 著)

〈親が子どもに教える10カ条〉
○ひとりにならない。ひとりになったときは足早に帰る
○親以外の人とは、誰であっても距離をもって話す
○人がいない場所を避け、隠れやすい場所や助けを呼んでも来てくれない場所には近づかない
○トイレは、外や建物の中にかかわらず、絶対にひとりで行かない
○親と一緒のときは、迷子にならないよう、離れないように気をつける
○集合住宅のエレベーター、廊下、階段、空き地や駐車場など、家の近くでも安心してひとりで行動しない
○ひとりでいるときにはことさら、近づいてくる車から離れ、警戒する
○優しそうなひとであっても、ずっと警戒する気持ちを忘れない
○留守番のときは、チャイムや電話が鳴っても出ない
○外に出るときは、下着が見えない服にする

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■マンション
「(マンションの敷地内では)誰が入ってきても不審者かわからない。玄関に入るまでが危険なんだ、ってことを考えていなきゃいけない。新興住宅に住んでいる人はそこをわかっていない」自身も3児の母、危機管理対策アドバイザーの国崎伸江さん(36)は指摘する。
内閣府が発表した「子どもの防犯に関する世論調査」(6月下旬から7月初め、全国20歳以上の男女3000人対象)では、子どもが犯罪に遭う不安が「よくある」25・9%、「時々ある」48・2%となった。実に7割以上の親が不安を感じているのだ。
高層マンションが増えたせいか、不安な理由の約33%が「近所住民の顔を知らない」だった。冒頭で国崎さんが指摘したように、マンションの敷地内に入ったからといって、決して安心してはならないことを自覚し、子どもにもそう教えた方がいいだろう。

■塾帰り
このシーズン、塾の夏期講習を受ける子どもが多い。前出の調査でも不安な理由として、「子どもが習い事などで遅く帰る」が約31%になった。国崎さんは、「できるなら、親が送迎するのが一番」と話す。
ただ、大抵は無理なことも多く、防犯ブザーなどに頼らざるを得ない。ブザーは、いざとなったとき、探さなくていいように手に持たせるのが最善という。
ほかに、役立つのが携帯電話。国崎さんは、「くだらない会話だと、会話に夢中になり、交通事故の危険性もある。ですから、今どこを歩いていて周りに何が見えるかなど、報告をしながらの会話がいい」とアドバイスする。

■海水浴
夏は、性犯罪が増える季節でもある。何も大人だけが狙われているわけではない。国崎さんは、「今の女の子はキッズメイクといって、化粧やネイルが流行っています。大人の女性に相手にされない男が、狙いやすい傾向にある」と分析する。
おしゃれを楽しむのはいい。だが、誰に見せているのかを考え、目立つことのリスクも把握するべきだろう。
特に夏は肌の露出が増える。「大事なのは下着や肌を見せないこと」。
プールや海の更衣室が混んでいる場合、「子どもだから…」といって、外で着替えさせる光景を目にする。
だが、「必ず更衣室で着替えさせること。どこで盗撮されているかわからない。同性が写真を撮って、それを販売することだってあります」。親が一緒でも決して油断できないのだ。

■トイレ
ファミリーレストランのトイレも危険だ。
家族で行っても、トイレは子ども一人で行かせるケースが多い。「トイレのドア、男女に分かれるドア、個室のドアと三重になっています。そこで被害にあっても、声が外に届かない」
トイレは、「入り口付近の個室が安全」といい、「女性は音やにおいが気になるので、奥の個室に入りたがります。でも入り口は手を洗ったり、人の出入りが多く、助けを呼びやすい」。

■性教育
子どもに性教育をするのも重要だ。「何をされているのかわからない子は、はっきり『イヤ!!』とも言わず、狙われやすいからです」。
どう教えればいいのか。国崎さんは、「親子でお風呂に入りながら、体で男の子と女の子の明らかにちがうところを教えます。『そこは、ほかの人に見せちゃいけない、さわられちゃいけない』とハッキリ伝えてください」と話している。

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