ひざの痛みの悪化要因の一つが「運動不足」だ。そのため、ひざの痛みを予防する方法は「運動を行う」ことである。ひざの痛みがない人が予防のために行う運動を紹介する。
1.ひざを痛める原因は?
ひざは非常に大きな負荷が加わる関節の1つです。片方のひざにかかる負荷は、立っているときで体重の1.1倍、歩くときには約2.6倍、階段を下りるときには先に下ろしたほうのひざには約3.5倍もの力がかかります。階段を速く下りたり、走ったりジャンプしたりすると、さらに大きな衝撃を受けます。
ひざにこれほどの負荷がかかってもすぐに傷まないのは、関節軟骨や半月板が衝撃を和らげているためです。しかし、加齢や肥満によってひざへの負荷が積み重なると、半月板が傷んだり関節軟骨がすり減りやすくなり、変形性ひざ関節症を発症します。運動不足はさらにその症状を悪化させます。一方で、運動のし過ぎでスポーツ外傷と呼ばれるけがをして痛みが出ることもあります。半月板損傷やじん帯損傷がその代表です。
2.予防するには?
ひざの痛みを防ぐため、スポーツをするときは、その種目の基本となる動作を繰り返して練習し(基礎練習)、毎回準備運動を十分に行いましょう。運動後のクールダウンも大切です。また、肥満がある人は体重を減らすことが大切です。最も大切なのは、適度な運動を続けていくことです。ウオーキングや自転車こぎ、水泳など、ひざへの負担が少ない運動が変形性ひざ関節症の予防に適しています。自宅でも、日頃から脚の筋力を鍛えておくことが効果的です。太ももの前側の大腿[たい]四頭筋や、太ももの裏側のハムストリングスを鍛える筋力トレーニング、ひざ関節を柔らかくするストレッチがお勧めです。
☆ ひざの痛みを予防する運動法については、
きょうの健康テキスト5月号に詳しく掲載されています。
NHK「きょうの健康」2014年10月27日放送分
http://news.goo.ne.jp/article/kenkotoday/life/kenkotoday-20141027-h-001.html