◇生活道路・個人住宅、なお人手不足
県の要請で災害派遣された陸上自衛隊による除雪作業が、魚沼市入広瀬地区で始まった。陸自第12旅団高田駐屯地(上越市)などの部隊約130人は3日、同地区の国道脇の斜面の雪崩防止や学校などの公共施設の雪下ろしにあたり、計画のほぼ半分の作業を終えた。
4日も同規模で除雪作業を続ける。住民らは「公共施設まで手が回らなかったので、派遣はありがたい」と歓迎しているが、生活道路や個人の住宅などでは依然として雪かきの担い手不足に悩まされている。
派遣された隊員らは、同市大白川の国道252号沿いで雪崩防止の雪堤を作ったり、市役所入広瀬庁舎や中学校、幼稚園などの屋根の雪庇(せっぴ)落としを行った。
一方、市によると、地区内に道路から玄関までの避難路を確保できていない家が数軒あるといい、市などが4日から除雪支援をする。
自衛隊の派遣について、同地区の中心部から約2キロ離れた芋鞘(いもざや)集落に住む浅井芳光さん(76)は「自分の家の雪かきで精いっぱいで、公共施設まで手が回らないので派遣はありがたい」と話した。
同じ集落の佐藤初蔵さん(70)は、集落の住民らが共用で使うもみ殻乾燥機の保管庫の除雪に手が回っていないことに触れ、「時間がたって雪が締まってくると倒壊の恐れもある。仲間でなんとか時間をみつけてやりたいのだが……」とため息をついた。
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