災害派遣要請を受けた陸上自衛隊は2日、高田駐屯地(上越市)から先遣隊約50人を、4メートル超の積雪を記録した旧入広瀬村(魚沼市)に派遣した。うち2班10人が除雪の必要な箇所や排雪場所を視察し、3日からの本格的な作業に備えた。
先遣隊が視察した横根、田子屋地区は積雪が4メートル超。道路脇は除雪分も加わって6メートルほどの雪壁が立ちはだかり、雪庇(せっぴ)がいまにも崩れそうな場所もあった。危険箇所や除雪した雪の一時保管場所を確認した。
陸自は学校など公共施設を中心に除雪するが、高齢化して雪かきの担い手不足に悩む地元では災害派遣に期待を寄せる人も。同市穴沢で1人暮らしする佐藤鉄三さん(82)は「除雪した雪を流す流雪溝の水が少なくなって、雪が流れず困っているからなんとかしてほしい。今年は雪が続いて正月から休みなしだ」と疲れた表情をみせた。
今年だけで業者に頼んで7~8回除雪してもらったという浅井サクヨさん(77)も1人暮らし。「玄関前に雪が積もって出先から家に入れず困ったこともあった。こんな雪は久しぶりだ」と話した。
陸自は3日午前7時から大白川地区で雪崩防止作業を、同9時から小中学校などの除雪を行う。