全数報告が始まった2008年以降で最悪の風しんの流行が、さらに拡大している。国立感染症研究所感染症情報センターによると、直近の1週間(7月23-29日)に報告された患者数は108人で、前週(74人)から大きく増加。年明け以降の累積では917人で、これまで年間の患者数が最も多かった昨年(371人)の約2.5倍に上っている。
風しんの患者報告数は、6月25日-7月1日が72人、7月2-8日が103人、9-15日が100人、16-22日が74人と推移しており、7月に入り急増している。
108人の患者を都道府県別に見ると、東京の28人が最も多く、以下は大阪(19人)、兵庫(14人)、神奈川(13人)、千葉(8人)などの順。一方、累積の患者数917人では、東京の206人が最多で、以下は大阪(186人)、兵庫(182人)、神奈川(70人)、埼玉(38人)などと続いている。
風しんは、発熱や発疹、リンパ節の腫れなどの症状を呈するウイルス感染症で、せきやくしゃみなどの飛沫により感染が広がる。妊娠初期の女性が感染すると、胎児が心疾患、難聴、白内障などの障害を持って生まれる恐れがあり、特に注意が必要だ。
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