内閣府の原子力安全委員会(班目(まだらめ)春樹委員長)は19日の臨時会議で、東京電力福島第1原発から半径20キロ以遠の計画的避難区域の住民の避難を解除する条件について、「放射性物質の放出源である福島第1原発が制御不能な状態を脱し、年間積算放射線量が20ミリシーベルト以下になること」などとする見解を初めて示した。
避難解除の実施は行政の判断に任せ、条件内で自治体ごとに解除を決める積算線量が異なったり、子供や妊婦の基準を別に設けたりするケースもあり得るという。
避難解除の判断には、環境モニタリングの継続的実施と住民の生活行動に基づく高精度な被曝(ひばく)線量推定、長期的な健康評価システムの確立が必要としている。
さらに、土壌などに沈着した放射性物質からの被曝を低減するため、環境に応じてさまざまな手法を組み合わせた除染・改善措置が推奨されるとした。
班目委員長は「行政は徹底的な環境モニタリングで、地域が安心して住める状況にあるか確認していただきたい」と話した。
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