夏本番の暑さが続く中、手軽に食べたり飲んだりできるものから涼を得ようとする「涼活」への注目が高まっており、アイスやビールなどの売行きが大幅にアップするとの期待も高まっている。
江崎グリコが5月に首都圏在住の20代から50代の男女800名を対象に実施した意識調査の結果、「節電ムードが高まっているので、今年は例年よりも具体的な暑さ対策をする必要がある」との回答者が全体の9割を占めた。3人に1人が「外出時には去年までよりも涼むためにスーパーやコンビニへ立ち寄る頻度を増やしたい」と回答しており、涼を求めることが消費につながる可能性まで見え隠れしている。
具体的に涼活の一環で摂取を増やしたい食べ物や飲み物のトップに挙がったのは「アイス」で、「今夏は自宅の冷凍庫にアイスを4個以上は常備しておきたい」との回答者が3割を占めた。「10個以上は冷凍庫にアイスを常備して夏を乗り切る予定だ」と回答した人も約5%を占め、猛暑でアイスの売行きが好調だった昨夏以上にアイスの販売量が伸びそうだ。2位以下は「そうめん」「冷やし中華」「ビール」の順に続いている。
アイスに涼を求める動きは、自宅から職場へも広がりを見せている。日本アイスクリーム協会が6月、首都圏でオフィスに勤める20代から40代の男女300名を対象に実施した調査によれば、「今年の夏はオフィスでアイスを食べてみたい」と回答した人が全体の8割を占める結果となった。「実際にオフィスでアイスを食べると気分転換になる」との回答者は68.3%に達したほか、「仕事中にアイスを差し入れしてくれる上司には好感が持てる」との回答が過半数を占めた。男性社員よりも女性社員のほうが、アイスの差し入れに素直に喜びを表わす実態も明らかにされている。
思うようにエアコンを使えない節電の夏が本番を迎える中、思わぬ特需を見せる商品が現れるかもしれない。
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